古くから小麦の栽培が盛んで、現在でも、うどん生産量全国2位を誇る埼玉は「うどん共和国」として、県でも魅力を発信中。 「肉汁うどん」が代名詞の武蔵野うどんをはじめ、各地の名物うどんを食べ歩いて、その実力をかみしめよう。
主に埼玉西部~東京・多摩地区で食されてきたうどんで、歯ごたえのよい手打ち麺を豚バラ肉やネギが入った醤油ベースのつけ汁で味わう「肉汁うどん」が代名詞。
さいたま市
ふじだなうどん
埼玉うどん人気をけん引する超有名店で、1日500食のうどんが出ることも。看板メニューの肉汁うどんは、濃いめのツユと歯ごたえのよい自家製麺の相性が抜群。きのこ汁うどん880円(並)~もおすすめ。
麺は幅20 ㎜ほどの平打ちで、名産の深谷ネギをはじめ野菜たっぷりのダシ汁で煮込む。生麺から煮込むことでスープにほどよいとろみが出るのがおいしさの秘密。
深谷市
めんやちゅうべえ にぼうとうてん
渋沢栄一の生家・旧渋沢邸「中の家」の隣に立つ煮ぼうとうの専門店。野菜がたっぷり入った煮ぼうとうは、栄一も好んで食べたという昔ながらの味わい。メニューは煮ぼうとう単品850円と煮ぼうとう・とろろご飯セットの2種類のみ。
江戸時代、加須の不動ヶ岡不動尊総願寺の門前でふるまわれたのが起源とされる。手ごね、足踏み、寝かせといった作業を通常の2倍行い、切った後に軽く干すのが特徴。
加須市
てうちうどん・そば こがめ
加須うどんの有名店。この店発祥という冷汁うどんは、薬味のミョウガやショウガを加えるとさらに清涼感アップ。野菜天うどん850円、鴨南蛮うどん950円など温かいうどんも豊富に揃う。
熊谷は明治~大正期に「麦王」ととよばれた農業者・権田愛三(ごんだあいぞう)の出身地で、今も小麦生産が盛ん。女性は嫁入り前にうどん打ちを習うなど、うどん食文化が根強く残る。
熊谷市
がんそいなかっぺうどん ほんてん
熊谷市でうどん一筋50年以上という老舗で、市内に3つの支店をもつ。うどんは武蔵野うどん風のつけ汁スタイルのみ。4段階に分けて仕込み、一番おいしい熟成のタイミングで提供している。麺は半もり~3㎏まで8段階で注文可能。
ゴマと味噌ベースの冷汁にうどんをつけて味わう県中部・川島町の郷土料理。夏を中心に、すったてうどんが登場する店が多く町の名物に。
川島町
ほんてうちうどん しょうじ
全粒粉にこだわり、小麦本来の香り、味を生かした手打ちうどんを提供。肉汁うどんが人気を集めるほか、川島町の伝統的うどん「すったて」や「呉汁(11~3月限定)」1250円が味わえる店としても知られる。
川島町上伊草743-9
東武東上線川越駅から東武バス東松山駅行きまたは八幡団地行きで26分、伊草坂下下車、徒歩1分
10時30分~14時30分(売切れ次第閉店)
不定休
16台
秩父地方を中心に県西部の伝統的なうどんスタイル。茹で汁とともに出されたうどんを椀に盛り、出汁醤油や薬味などをかけ自分好みに調整して食べる。
横瀬町
みちのえき かじゅこうえんあしがくぼ
国道299号沿いにある道の駅併設の「水辺のうどん・そば」は、秩父名物ずりあげうどんが味わえる数少ないスポット。しいたけ天ぷらとのセット800円~もおすすめ。