2014年1月からスタートした、テレビ埼玉のバラエティ番組。千鳥の2人が主に埼玉の街をブラブラ歩き、当意即妙に「いろはカルタ」を完成させていく。全11シーズン（シーズン5は欠番のため、実際は10シーズン）も続いている長寿番組でもある。
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2021年8月現在、全国25局で放送中の『いろはに千鳥』。これは独立局が制作する継続中の番組の中では全国ナンバーワン！ 今、もっとも注目を集めているローカルバラエティなのだ。もともとは1シーズンで終了したが、ファンの声で復活し、現在に至っている。

今やテレビで見ない日はないほど大人気の千鳥。しかし番組開始時の2014年は、まだ関東での冠番組を持っていなかった。初回の放送では、新番組決定を聞いた千鳥が本気で喜ぶシーンを収録。『いろはに千鳥』は芸人・千鳥の成長記録でもあるのだ。

初冠番組に歓喜したのもつかの間、予算が極めて少ないことに悩まされる千鳥。第１回のオープニングではロケの予算が3000円だと告げられ、絶句。行く先々で店主と交渉し、おごってもらうスタイルが自ずと確立された。おねだりゼリフ「ええですか？」はこうして誕生。

今や『いろはに千鳥』の代名詞ともなった「8本撮り」。8週分の収録を1日で済ますという、ほかではめったに見られない過酷スケジュールのこと。番組内では、夜になればなるほど千鳥の2人が辛そうにグチをこぼしはじめるが、その姿が妙におもしろい。

ロケ場所の選び方も『いろはに千鳥』は独特。定番をことごとく外し、”手垢がついていないところ”に限定。例えばわざわざ京都へ行っても、寺社には見向きもせず、武将様との珍道中。特殊なスタンスを貫いているため、必然的にメディアにほぼ露出しない店々がたくさん登場する。

『いろはに千鳥』に絶妙なスパイスを加えているのが、ロケ先で出会うユニークなオーナーや店主たち。テレビに臆することなくユニークな世界観を存分に発揮。それに千鳥がツッコむことで笑いが生まれていく。ロケ名人・千鳥だからこそ実現できるスタイルだ。

番組ではときどき、吉本興業所属のお笑い芸人が登場。強烈なインパクトを残して去って行く。京都ロケおなじみの武将様や、正直者過ぎるリアクションが魅力のおしみんまる、大ブレークしていないのが逆に不思議な5GAPなど。コロナ禍以降は特に、千鳥おすすめの芸人が次々と登場中。