
スイスでは、4つの自然遺産と9つの文化遺産の計13件が登録されている(2025年4月現在)。

東スイス地方:ザンクト・ガレン
文化遺産●1983年登録
Abbey of St. Gall
612年に修道士が作った小さな庵に歴史を遡る修道院は18世紀にバロック建築へと改修。修道院付属図書館に約15万冊の蔵書を保管。

ティチーノ地方:ベリンツォーナ
文化遺産●2000年登録
Three Castles, Defensive Wall and Ramparts of the Market-town of Bellinzone
カステルグランデ、モンテベッロ城、サッソー・コルバーロ城と、城壁からなる。写真は、城壁が囲むモンテベッロ城。

ティチーノ地方:メンドリージオ
自然遺産●2003年登録、2010年エリア拡張
Monte San Giorgio
約2億4500万年前~2億3000万年前の化石群が発見された。恐竜の祖先といわれているティキノスクスをはじめ、1万点を超える化石が発掘されている。

レマン湖地方:モントルー/ヴヴェイ地方
文化遺産●2007年登録
Lavaux, Vineyard Terraces
ローザンヌからモントルー近郊のシオン城まで続くブドウ畑。ワイン造りの伝統と歴史、農家が点在する景観が評価されている。

グラウビュンデン地方:エンガディン
文化遺産●2008年登録
Rhaetian Railway in the Albula / Bernina Landscapes
高い鉄道技術でアルプスの自然を壊すことなく通された路線。観光列車が走る。写真は、有名なラントヴァッサー橋。

アルプス山脈周辺
文化遺産●2011年登録
Prehistoric Pile dwellings around the Alps
周辺国を含め111カ所が登録されている、紀元前5000~500年に造られた高床式住居の遺産群。


ミッテルラント地方: ベルン
文化遺産●1983年登録
Old City of Berne
1191年に有力貴族ツェーリンゲン公ベルヒトルト5世がアーレ川に囲まれた丘に砦を築いたことに始まる。旧市街に美しい中世の街並みが残る。

グラウビュンデン地方:ミュスタイア
文化遺産●1983年登録
Benedictine Convent of St John at Müstair
カール大帝の命により8世紀に建てられた修道院。壁画の下から現存する世界最古といわれる9世紀のフレスコ画『最後の審判』が発見された。


ヴァレー地方:アレッチ
自然遺産●2001年登録、2007年エリア拡大
Swiss Alps Jungfrau-Aletsch
2001年にアルプス初の世界遺産として登録されたエリア。名峰と氷河の壮大な景観が広がる。

ジュラ地方、ヴァッレマッジア地方
自然遺産●2007年登録、2011、2017、2021年 追加登録
Ancient and Primeval Beech Forests of the Carpathians and Other Regions of Europe
ヨーロッパ18カ国に点在するブナの原生林。


東スイス地方:グラナーランド
自然遺産●2008年登録
Swiss Tectonic Arena Sardona
迫力ある山々が連なる3万㎢に及ぶグラールス・アルプスの一帯。「プレートテクトニス理論」において重要な場所。

ヌーシャテル/ジュラ地方:ラ・ショー・ド・フォン、ル・ロックル
文化遺産●2009年登録
La Chaux-de-Fonds / Le Locle,Watchmaking Town Planning
19世紀の大火災から、時計産業に特化した都市計画で発展を遂げた2つの街。写真は、ラ・ショード・フォンの町並み。

レマン湖地方:モントルー、ジュネーヴ
文化遺産●2016年登録
The Architectural Work of Le Corbusier, an Outstanding Contribution to the Modern Movement
スイス出身の建築家、ル・コルビュジエの作品。7カ国に点在している。スイスには「レマン湖畔の小さな家」と「集合住宅(アパート)“クラルテ”」がある。