
ハイジとヤギたちが駆けまわっていた草原、山頂に立つ山小屋、澄んだ空気…。『アルプスの少女ハイジ』の舞台・マイエンフェルトには、あの名シーンが蘇る美しい景観が広がっている。

ハイジの物語を予習してから訪れると、感動が倍増!


グラウビュンデン州にある人口3261人ほどの小さな村。大きな店などはないが、スイスの村の静かな雰囲気を味わえる素朴な街並みが魅力。この村を起点に、ハイジの世界を巡るハイキングができる。写真は雰囲気のある建物が並ぶマイエンフェルトの村
【アクセス】
チューリヒから ▶︎
チューリヒ中央駅からICで約1時間、サルガンス駅下車、ローカル線に乗り換え7分、マイエンフェルト下車。

あらすじ
両親を亡くした少女ハイジが、マイエンフェルトの山に住む頑固なおじいさんに預けられ、2人は徐々に心を通わせてゆく。しかしハイジはその後、都会のお屋敷に住むことに。優しくて天真爛漫なハイジが人々に幸せと奇跡をもたらしていく物語。

『ハイジ』を世に出したヨハンナ・シュピリ(1827〜1901年)は、チューリヒから約25㎞離れたヒルツェルで生まれた。結婚後チューリヒに移るが、都会の暮らしになじめず、イエニンス村に住む友人を訪ねるようになる。ヨハンナが53歳のとき、ここでの滞在をきっかけにハイジの物語が生まれたといわれる。


ハイジの道を巡るコースは、所要約2時間。比較的平坦な道のりなので、散策気分で楽しめる。ただし、道路は未舗装の部分も多いので、スニーカーなどを履いて歩こう。時間や体力に余裕がある場合は、ハイジアルプまでのコースにトライしよう。ただし往復5時間以上かかり上り坂もあるので、軽登山靴以上の靴を忘れずに。


ハイキングコースの随所に看板がある


ハイキングにぴったりのシーズンは高山植物が美しい6〜8月。10月は周囲に点在するブドウ畑が収穫を迎える実りの季節だ。

村の周りはブドウ畑が広がる

Maienfeld Station
駅を出ると、ハイジを描いた看板が迎えてくれる。駅周辺には、テラス席のあるレストランやプチホテルが点在する。
↓徒歩3分


マイエンフェルト駅のすぐそばにある


観光パンフレットは日本語バージョンもあり無料で配布されている
Heidi shop
マイエンフェルト駅から、ハイジドルフに歩き出すと大きな道路の手前右にある。観光案内所も兼ねていて、観光パンフレットをはじめ、ハイジのオリジナルグッズが揃う。
↓徒歩35分


周辺には休憩できるベンチやトイレも


Heidibrunnen
ハイジの生みの親であるヨハンナ・シュピリを記念して、1953年に造られた石像。ハイキングコースからは200mほど離れたところにあるが、標識があるので安心。周辺には放牧された牛や羊がいるのんびりした風景が広がる。
↓徒歩30分


テラス席からアルプスの景色を一望
Hotel Restaurant Heidihof
小高い丘に立つホテル&レストラン。ロケーションもよいので食事をしながら休憩しよう。
↓徒歩10分


ハイジが冬の間滞在した山小屋のモデル


ハイジの物語のころの生活を再現したハイジハウス


ハイジハウスの中は博物館になっている


ショップではオリジナルハイジグッズを販売。ハイジコーヒーはCHF.14.40(500g)
Heididorf
ハイジたちが冬の間滞在した村のモデル。ハイジハウス、ヨハンナ・シュピリ博物館を2階に併設するショップのほか、2016年ハイジアルプにある山小屋が再現されオープンした。
Oberdörfligasse
10~17時
11月中旬~3月中旬(季節によりオープンの場合あり)
CHF.14.90(ハイジアルプの山小屋、ハイジハウス、ヨハンナ・シュピリ博物館、市庁舎厩舎、村の学校に入場可

↓ハイジアルプまで徒歩1時間30分
Heidialp

夏場のヒュッテがオープンしているときは軽食がとれる

↓ハイジドルフ(ハイジの村)から徒歩15分


水の音を聞いているだけで癒やされる
石造りのヤギの水飲み場。1984年に造られた水飲み場は憩いの場でもあり、運がよければ草原から戻ったヤギや牛たちが、ここで休憩する姿が見られるかも。
↓徒歩30分

Maienfeld Station