バリ島の独自の宗教、バリ・ヒンドゥー教を信仰するバリ島のめぐり人々にとって、ウブド周辺は観光地でありながら、寺院やかつての王宮が集まる聖地そのもの。毎晩のようにどこかで伝統舞踊が披露され、とても芸術的だ。
バリ島で人口の90%以上が信仰する独自の宗教。インドから伝わったヒンドゥー教や仏教がバリ島の土着信仰と融合して生まれた。神様は至る所に宿るという考え方のため、地面や軒先で「チャナン」というお供え物を見かけることが多い。
「チャナン」。ヤシの葉で作ったお皿にお菓子や花、線香を載せたお供え物
バリ・ヒンドゥー教には独特の正装がある。 祭礼のときに寺院に入る際は、信者でなくても正装が必要になる。 祭礼以外のときに寺院に入る際はサロンを腰に巻くのがルール。
ウブド
Puri Saren Agung
16世紀に立てられた、ウブドの王族の住まい。装飾がみごとな石造りの門やコリ・アグンがそびえる敷地内を見学することができる。南国の花が咲く中庭もみどころで、昼間は見学スポットとして人気。現在も王族が暮らす居住スペースは立ち入り禁止となっている。
毎晩、中庭の広場ではレゴンやバロンなどバリ舞踊の公演が行われている。ガムランの音色とエキゾチックな雰囲気を楽しもう
紫色の正装一式は無料で貸し出してくれる
ウブド
Ubud Water Palace
ハスの名所として知られるサラスワティ寺院のこと。芸術や学問などを司るヒンドゥー教の女神、サラスワティに捧げられた寺院であるため、ウブド・ウォーター・パレス(ウブドの水の宮殿)とよばれる。夜は寺院を背景に伝統舞踊が繰り広げられる。隣接するカフェ・ロータスやスターバックス・コーヒーには鑑賞できる席も。
サレン・アグン宮殿から徒歩2分
Jl. Kajeng No.24, Ubud
Rp.5万、舞踊鑑常席はRp.10万
9時~17時30分(伝統舞踊の公演は19時30分~)
金曜
不可
現在も水が湧き出る伝説の「魔除けの泉」
ウブド
Pura Tirta Empul
11世紀ごろに造られた寺院で、ティルタ・ウンプルとは「聖なる水」という意味。インドラ神が大地を杖で突き、湧き出た不老不死の水で死んだ人々を生き返らせたことが伝説の始まり。その泉から聖水を引いた沐浴場で多くの人が祈りをささげ、聖水はヒーリング効果が高いといわれている。
一番左側から順番に沐浴。11番目と12番目は死者の葬儀などに使う水のため、浴びてはいけない。観光客も気軽にできるので積極的にやってみよう
ダレン・アグン寺院。寺院内は見学不可
猿はメガネや帽子などを奪ってイタズラすることもあるので注意が必要
ウブド
Monkey Forest
1200匹以上の猿が暮らし、自然保護区となっているウブドの定番観光スポット。バリ島で猿は神様の使い手と考えられている。森の中には3つの寺院があり、ベジ・パダンテガル寺院の手前にはガジュマルの大木などが鬱蒼と茂り、神秘的な雰囲気。
サレン・アグン宮殿から徒歩15分
Jl. Monkey Forest, Padangtegal Ubud
Rp.8万( 土・日曜はRp.10万)
9~18時(最終入場は17時)
なし
不可
遺跡の周辺には沢が流れる音が響く
ウブド
Gunung Kawi
ワルマデワ王家の墓として11世紀に造営。川岸の岩を削って造られた、大規模な王家の陵墓が深い渓谷にたたずむ。入口から350段もの長い階段を下ると、巨大な9墓のチャンディ(墓陵)にたどり着く。周辺には王の墓を守る守護寺院やライステラスの景色が広がり、神聖さを感じる。周辺は「パクリサン川流域のスバックの景観」として世界遺産に登録。