「秘湯」の代名詞的存在にもなっている、全国的に有名な温泉郷。ブナ原生林の中に宿が点在し、それぞれ野趣にあふれた個性的な露天風呂を有している。自然の風景と泉質が自慢の温泉を存分に楽しもう!
十和田・八幡平国立公園内の乳頭山麓に点在する7湯を総称して「乳頭温泉郷」とよぶ。 7湯は独自に源泉をもち、泉質も多種多様。宿では地元の山の芋を使った山の芋鍋など滋味深い料理を味わえる。
乳頭温泉郷の宿泊者だけが購入できる「乳頭温泉郷湯めぐり帖」1冊2500円。乳頭温泉郷の7軒の宿(鶴の湯温泉別館 山の宿を除く)で1回ずつ入浴できる。購入日から1年間有効なので、訪れるたびにスタンプを増やすのもいい。問合せは休暇村乳頭温泉郷へ
各宿のフロントで購入できる
乳頭温泉郷内を巡る「湯めぐり号」が、1日10便運行している(季節によりダイヤ変更あり)。「乳頭温泉郷湯めぐり帖」または「湯めぐりマップ」1冊1000円で、温泉郷内のどの宿からでも湯めぐり号に乗車でき、その後も何度でも乗車可能
温泉のハシゴや、ランチの利用の際に活用しよう
※料金変更の可能性あり
つるのゆおんせん
秋田藩の湯治場であり、乳頭温泉郷最古の宿で、乳頭温泉郷を代表する名物宿。茅葺き屋根の本陣は現在宿泊棟として使われ、ランプの明かりのもとで、ひなびた風情を満喫でき る。敷地内に4つの源泉が湧き、湯船によって成分の異なる温泉を楽しめる。秋田藩主佐竹氏も訪れたといわれる歴史ある宿。
バス停鶴の湯温泉入口から徒歩30分(バス停アルパこまくさから送迎車あり。要事前連絡)
仙北市田沢湖田沢先達沢国有林50
1泊2食付1万1150円~
50台
35室
15時/10時
乳頭温泉郷を象徴するロケーション。湯底から源泉が湧き、肌をすべすべにするといわれている。湯船には白湯の源泉が注ぐ
にごり湯なので混浴でも安心
山の芋をすりおろして団子にし、季節の食材を一緒に煮た鍋。春はゼンマイやワラビ、秋冬はシイタケなど旬の食材を使用している
具だくさんの鍋は、体の芯から温まる♪
趣のある茅葺き屋根の本陣客室。畳の間の中心には囲炉裏があり、江戸時代の風情を残す。夜はランプがともり郷愁を誘う
部屋の中央には囲炉裏が切られている
敷地内に泉質の異なる4つの源泉が湧く。開放的な露天風呂や、ひなびた風情の内風呂に注ぐ湯が点在するので、湯めぐりが楽しめる
美人の湯とされ、最も湯量が豊富。泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素泉
湯冷めしにくい湯といわれ、子宝の湯ともよばれる。泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉
眼っこの湯とよばれ眼の疲れを癒やす。女性専用露天風呂(冬期閉鎖)がある。泉質は含重曹・食塩硫化水素泉
本陣のフロントには、鶴の湯オリジナルグッズなどが並ぶみやげコーナーもある
2050円
「秀よし」の銘柄で知られる鈴木酒造店で醸造された純米酒。とろりとした口当たりで鍋料理によく合う
1枚100円
鶴の湯のレトロなポスターが絵はがきに。敷地内に湧く4種類の源泉が描かれている
立ち寄り湯
700円
10~15時
無休(露天風呂は月曜休み、祝日の場合は翌日)
コチラもおすすめ
つるのゆおんせんべっかん やまのやど
鶴の湯温泉から約1.5㎞離れたところに立つ別館で、貸切露天風呂には鶴の湯温泉から引いた乳白色の湯が満ちる。夕食は囲炉裏で炭火焼や山の芋鍋を味わえる。立ち寄り入浴は不可。下の写真は豊かな自然に囲まれた貸切露天風呂
畳の間に洋風のラグとチェアを配したセンスのよい客室
貸切露天風呂のやわらぎの湯は宿泊者なら無料で利用可
たえのゆ
先達(せんだつ)川の渓谷沿いに立つ一軒宿。館内にはクラシックな音楽が流れ、さりげなく季節の花やおしゃれな照明が配置されている。客室は部屋から四季の景色を望む桜館、山側に面した椿館など風流な名前がつけられている。
茶褐色のにごり湯。鉄分が多くデトックス効果が期待できる
とろりとした無色透明の湯。肌にやさしい中性の単純温泉
湯船の底に石が敷き詰められた浴室「喫茶去」には銀の湯が注ぐ
1袋162円
銀の湯が入浴剤になり、名湯を自宅でも楽しめる
立ち寄り湯
1000円
10時30分~14時
火曜
夕食には山菜やキノコ、川魚など滋味深い料理が
敷地内に源泉があり、豊富な湯量の打たせ湯も
くろゆおんせん
延宝2年(1674)に発見された歴史ある湯。先達川上流の源泉地帯にあり、異なる源泉を使用した2つの浴場に、杉皮葺きの屋根が付いた混浴露天風呂や、丸木で囲んだ打たせ湯などが点在。夜はランプの明かりのもとで湯めぐりを。
バス停休暇村前から徒歩20分(宿泊の場合送迎あり、要予約)
仙北市田沢湖生保内黒湯沢2-1
11月中旬~4月中旬
1泊2食付2万3250円~
50台
14室
14時/10時
天然木で組んだ屋根が素朴な風情を醸している
先達川上流に茅葺きの建物が立つ
1個100円
源泉に3時間以上浸けて作る固ゆでの温泉玉子
立ち寄り湯
800円
9~16時(水曜は~11時)
無休(11月中旬~4月中旬は冬期休業)
夜は星空を望める快適な女性専用露天風呂
ゆったりとくつろげるツインルーム
がにばおんせん
かつて付近の沢にたくさんのサワガニが生息していたことが名前の由来。本館から徒歩2分の離れには、混浴露天風呂の「唐子(からこ)の湯」がある。岩風呂と木風呂の2つの内風呂のほか、女性専用露天風呂も備えている。
湯船の水面に木々の緑を映し開放的。湯船には無色透明の湯が満ちている
1箱700円
もっちりとした皮の中にはほどよい甘さの餡がたっぷり
立ち寄り湯
800円
9~16時
水曜
天井が高く開放的な内湯も好評
秋田の郷土料理が揃うビュッフェを楽しめる
きゅうかむらにゅうとうおんせんきょう
源泉かけ流しの内湯と、木々に囲まれた露天風呂があり、2種類の異なる温泉を楽しむことができる。夕食は郷土料理を取り入れた約40種類もの料理をビュッフェ形式で味わおう。
ブナ林に囲まれ新緑や紅葉など自然の風景を楽しめる
5包入り660円
心落ち着く緑草の香りと乳白色のお湯が楽しめる
立ち寄り湯
800円
11~15時
無休
山小屋風の趣のある建物が印象的
おおかまおんせん
昭和40年(1965)に廃校になった小・中学校の校舎を再利用したノスタルジックな宿。内湯を抜けた先に露天風呂があり、黄色がかった湯が満ちている。
少し熱めの湯は、季節や天気によって色が変わる
立ち寄り湯
700円
9~16時
木曜
乳頭温泉郷では一年を通して数多くの体験プログラムが設定されている。ブナ林に囲まれた乳頭温泉郷内のウォーキングや、天然秋田杉のコースター作りなど内容はさまざま。体験プログラムの内容・問合せは、休暇村乳頭温泉郷【電話】0187-46-2244へ。
好きな模様が選べる天然秋田杉のコースター作りも
ブナ林を巡る散策は地元ガイドも同行してくれる