銀座には、変わらぬ味を提供し続ける老舗や、行列のできる人気店がひしめいている。銀座だからこそ味わえる名物料理を、心ゆくまで堪能しよう。
220gの国産鰻1匹を使用。身が厚くふっくらやわらかい江戸前の蒲焼
ごまダレに漬かった鯛の刺身をご飯にのせ、番茶をかけていただく人気の逸品
江戸時代には、刀を預かり酒を提供する店だった。店名の「竹葉」とは酒の雅称。鰻を出すようになったのは明治になってから。
ちくようていぎんざてん
銀座四丁目交差点近くにある鰻の老舗。夏目漱石の作品にも登場し、高浜虚子や岸田劉生も足繁く通ったといわれている。銀座の街並みを大きな窓から楽しめる2階の座敷がおすすめ。鯛茶漬けや鮪茶漬け2420円も人気。地下と1階にはテーブル席、2階には座敷とテーブル席を用意。
地下鉄銀座駅A5出口から徒歩1分
中央区銀座5-8-3
11時30分〜14時30分LO(土・日曜、祝日は〜15時LO)、16時30分〜20時LO
第1・3月曜(祝日の場合は翌日)
「一度食べたら忘れられない」と評判のシチュー。ミックス、ビーフ、タン、野菜の4種類を提供
創業以来、メニューはシチューとグラタンのみ。歌舞伎座への出前も多く、ひいきの役者も多数。
ぎんのとう
昭和30年(1955)から守り続けられてきた味を提供するシチューとグラタンの専門店。18種類の秘伝の素材を手間ひまかけてじっくり煮込んだシチューはやみつきになること間違いなし。戦前の蔵を利用した、落ち着いた和風の空間で、レトロな金庫の鉄扉がそのまま残る。
衣に生パン粉を使い、サクサクの食感に仕上げたひと品。トンカツの元祖ともいわれている
チキンの代わりに牛と豚の合びき肉を使用。ひき肉の旨みが口の中に広がる
明治28年(1895)にフランス料理店として開業して以来、数々の洋食メニューを考案してきた名店。レトロな雰囲気の店内は、歴史を感じるたたずまい。
れんがてい
明治28年(1895)に創業した、洋食店の先駆け的存在で、オムライスやカキフライを考案した店としても有名。人気の元祖ポークカツレツは、文豪・池波正太郎が1日に3皿平らげたとの逸話も。客席は地下1階から3階まで。人気店のためランチは開店直後の来店がおすすめ。
ご飯に合う料理を“満開の桜”に見立てたぜいたくな御膳。香ばしいおこげまで堪能したい。お造りや煮魚、天ぷらなどご飯に合う6種のおかずが付く。
米は、五ツ星米マイスターの目利きによって吟味され、職人が炊き上げる。炊きたてのご飯を目当てに訪れる客が多い。
ぎんざこめりょうてい はちだいめぎへえ
米マイスターによる常に炊きたてのご飯を何杯でも楽しめる専門店。香り、食感、甘さ、のど越しにこだわった極上米「翁霞(おきなかすみ)」が味わえる。オリジナルの土鍋で炊き上げたご飯を提供。
店独自で濃度を調整したオリジナル生クリームをぜいたくに使用。濃厚な味わいで、一度食べるとやみつきに!
ふんわり焼き上げた玉子をサンド。やわらかな食感と甘さの奥に、じんわりとしたうま味が広がる
創業から40年以上も愛される喫茶店。オムライスのほか、ナポリタンやカレーなどを求めて歴代の歌舞伎役者も通うことで知られる。
きっさゆー
銀座のオムライスといえば真っ先に名前があがる有名店。昔懐かしい喫茶店メニューが並ぶなか、一番人気は、ふわふわな玉子に包まれたクリーミーなオムライス。「GINZA KABUKIZA」の近くに位置し、歌舞伎役者や著名人をトリコにしている。店内は、創業当時のクラシカルな雰囲気が残る。
さっぱりとしたこだわりのソースをじっくり堪能したい
黄金色に光る美しいコロッケ。細かいパン粉を使用してやさしい口当たりに
銀圓亭の「圓(まどか)」の文字は、作家の吉田健一氏のエッセイから。「まろやかな」ひとときをお過ごしください、という想いが込められている。
なんばんぎんえんてい
昔ながらの「日本の洋食」を紡ぎ続ける西洋料理店。牛スジ肉と野菜を10日間煮込んで作る、なめらかでさらりとしたブラウンソースや、旬の素材をたくさん味わえるようにと、少量ずつ何皿も提供されるオードブルが人気。壁の絵画は季節ごとに掛け替えられる。