戦前・戦後からたくさんの飲食店がしのぎを削り、名店が数多く生まれた新宿三丁目。 現在も愛され続ける老舗のグルメ&スイーツを厳選してご紹介。
花3000円…エビ、魚介、野菜、かき揚げの天ぷら全7品のほか、ご飯や味噌汁も付く(写真上・左)。右から書かれた看板に、歴史の深さを感じる(写真右)
明治19年(1886)に「焼き芋 船橋屋」として創業。新宿三丁目を記した当時の地図にも名前が残されている。
てんぷらふなばしや しんじゅくほんてん
新鮮な季節の食材を、熟練の職人が特注のごま油で揚げる天ぷらの名店。食材の香りやうま味が引き出された天ぷらは、衣がサクサク、中がホクホクで、ハレの日に食べたい逸品ばかり。カウンター越しに、職人が絶妙な間と揚げ加減で提供する。
とん丼1250円…カレーは昔ながらの製法でありつつも、焼酎に10年間漬け込んだニンニク、焼きリンゴなど個性的な隠し味が光る(写真上)。レトロで愛らしいのれんの書体も創業者のアイデア(写真下)
大正10年(1921)のオープン後、ほどなくして創業者がカツカレーを考案。カツカレーの元祖のひとつに挙げられる。
おうろじ
伊勢丹新宿店の裏路地に店を構え、数多くの常連客を抱える老舗。看板メニューのとん丼にのるカツは目を見張るほど肉厚で、揚げ時間に13分を要するほど。満腹必至のひと皿だ。店内は2フロア。気取らずに利用できる雰囲気がいい。
だんご1本205円~…手前から、しっとりとしたこしあん、よもぎが香るよもぎ(つぶあん)、まろやかなみたらし
15世紀の戦国武将・太田道灌への献上品がルーツ。昭和23年(1948)に、だんご店として創業した。
おいわけだんごほんぽ しんじゅくほんてん
やわらかい、無添加だんごが自慢。喫茶では、好きなだんご2本とお茶のセットからなる2本盛748円~を提供。季節限定だんごや、抹茶あんのだんごもおすすめ。テイクアウトはもちろん、イートインも可能。
ロールキャベツシチュー2貫ごはん付1100円…コクがたまらないロールキャベツシチュー。白米との相性も抜群
街の洋食店として人々の胃袋を支えること半世紀以上。看板や内観などレトロな雰囲気がそこかしこに漂う。
あかしあ
名物のロールキャベツシチューは、先代の母が家庭の味を再現したもの。コロッケやカレーなどとのセットも豊富で、何度訪れても楽しめるのがうれしい。家庭で味わえる通信販売も。発展していく新宿を見守り続けている。
もち豚のじゅうじゅう焼き1300円…創業当時から受け継がれる、特製のオニオンソースがたまらない一品
昭和21年( 1946)に創業。新宿末廣亭の並びにあり、数多くの落語家が足繁く通う。
びふてきや あづま
新宿三丁目で80年近く続く、昔ながらの洋食店。ボリュームたっぷりのジャンボハンバーグ300g1800円のほか、創業当時から変わらぬ味の、もち豚のじゅうじゅう焼きが看板メニュー。ケチャップオムライス1350円(ランチ)なども人気がある。2019年にリニューアルし、地下での営業に。
ミックスピザ1500円…昭和31年(1956)からメニューに名を連ねる、酒飲みのためのピザ
新宿三丁目の居酒屋では最古といわれる昭和26年(1951)の創業。黒澤明や三島由紀夫なども常連客だった。
どんぞこ
古きよき昭和情緒を色濃く残す、ディープな老舗酒場。文化人らが足繁く通った往時の雰囲気を守り、常連客に癒やしのひとときを提供する。土・日曜は昼から営業。生い茂るツタが店の目印。地下1階から地上3階まである。
静岡県産マスクメロンパフェ3850円…シンプルだからこそ、マスクメロンを味わい尽くせる一品
新宿駅の開業と同じく明治18年(1885)に創業。新宿の街とともに発展を続ける老舗のフルーツ店。
たかのふるーつぱーらー しんじゅくほんてん
フルーツギフトの果物専門店「新宿高野」によるフルーツパーラー。創業からマスクメロンにこだわる自信の逸品であるパフェはまさしく絶品。気取らない雰囲気の店内はショッピングの合間の小休止にぴったり。