年々人気が高まり、世界遺産登録後は満席になる日も珍しくないという軍艦島上陸ツアー。日本の近代化を土台から支えた島の歴史を肌で感じながら、その魅力に触れてみよう!
軍艦島上陸・周遊クルーズ
やまさかいうん
軍艦島上陸が解禁になって初めての上陸クルーズを果たした実績あるツアー。インターネットでの早割もあり。乗船受付は出港30分前まで。
【船名・定員】マルベーシャ(定員225名)ほか
【料金】4200円(別途施設使用料310円)
【所要時間】約2時間30分
【出港時間】1日2便(9時~、13時~)
【受付場所】長崎港ターミナルビル1階7番窓口
【アクセス】電停大波止から徒歩5分
外海側最南端に立つ30号棟が、大正5年(1916)、国内で初めて造られた鉄筋コンクリ ートの集合住宅。 建築から100年以上が経つ今は老朽化が激しく、修復が困難。
正式名称は「肥前端島灯台」。閉山の翌年に夜の海上を照らすために設置。純白の姿は、色を失った島内で目立つ。
日給住宅の16号棟横から始まる急な階段が、建物の間を縫って最上部の端島神社まで続く。
300を超える所帯が暮らした9階建てアパート で、島内最大の建造物。
炭坑マンや島民たちの健康を守ってきた、島内唯一の病院。
昭和33年(1958)に建てられた7階建ての校舎は、建設当時、国内最高層だった。1〜4階が小学校、5階と7階が中学校、音楽室や図書館は6階にあった。7階は崩壊が進んでいるものの、6階までは今も健在。
島周辺の海は潮の流れが速く、また海上では真水は貴重。子どもたちは海水を引き込んだプールで泳いでいた。
長崎港ターミナルビル内の窓口で手続きを済ませたら発着所へ集合。いよいよ乗船!
三菱重工長崎造船所などを船の中から見学できる。また、明治42年(1909)竣工のジャイアント・カンチレバークレーンは100年以上経った今でも当時と変わらない状態で動く、世界遺産だ。
長崎港から30分ほどで、軍艦島に到着。ドルフィン桟橋は岸壁に囲まれた島で唯一の船着場。
ドルフィン桟橋は潮の干満に合わせてタラップが上下する仕組み。
ドルフィン桟橋を上がってからすぐの場所にあり、端島小中学校や島で一番大きい集合住宅だった65号棟アパート(通称・報国寮)が見られる。石炭の運搬に使われたベルトコンベアの支柱も残される。
遠方に見える端島小中学校。観光上陸が可能となった平成21年(2009)当時は健在だった7階屋根部分も崩落し始めている。
赤いレンガの壁は明治29年(1896)に完成した第三竪坑捲座(たてこうまきざ)とよばれる建屋。その横には第二竪坑口。ここから炭坑夫は地下600mに下り、高温多湿の過酷な環境の中、8時間にも及ぶ労働に耐えたという。三菱の職員館もこの場所から見られる。
このエリアには炭坑夫のため の共同浴場もあったという。
鉄筋コンクリートのアパート群など、島民の住居跡を見ることができる。一番のみどころは大正5年(1916)に建てられた日本最古の鉄筋コンクリート造りアパート、30号棟だ。総戸数は約133戸で、6畳に土間兼台所の付いた間取りだった。また、6階建ての31号棟はアパートでありながら、台風の高波から島を守るための防波堤の役割もしていたという。昭和33年(1958)に子どもたちのために造られたプールの跡も付近に残っている。
日を追うごとに崩壊が進んでいくアパート群。
島内見学の後は船で軍艦島を周遊し、再び長崎港へ。ツアー終了時には上陸証明書がもらえる。
外海(そとめ)の沖合約7㎞のところに浮かぶ、周囲4㎞ほどの島 ・ 池島は、九州最後の炭鉱「池島炭鉱」があったところ。ここでは、元炭鉱マンがガイドとして坑内を案内してくれる、約1時間の坑内体験 •見学ツアーが楽しめる。
【電話】0959-26-0888(池島炭鉱体験施設)
【所要時間】1時間30分〜2時間
【料金】2720円(ガイド料込、船代別途)
【集合場所】池島港フェリー桟橋(池島港へは神 浦港または瀬戸港から船利用)
【開催日時】通年 (月曜、第2・4木曜は休)。午前•午後の1日2回
【予約】長崎さるくWebサイトから要予約 (予約は前日まで)
【アクセス】神浦(こうのうら)港から池島港までフェリー1日2往復 (約30分)、交通船「進栄丸」1日4往復(約15分)が運航。また西海市・瀬戸港からフェリー1日5往復(約30分)が運航。
【料金】フェリー神浦〜池島420円、瀬戸〜池島450円、交通船 370円※神浦港へは、JR長崎駅前から長崎バス桜の里ター ミナル(板の浦行き連絡)行きで42分、バス停桜の里ターミ ナル下車、さいかい交通バス板の浦行きに乗り換え32分、 バス停神浦下車、徒歩2分
フェリー
【電話】0959-22-0649(西海沿岸商船)
交通船「進栄丸」
【電話】090-4513-4983
長崎市街、 グラバー通りを下ったところにある新感覚ミュージアム。 写真資料を使ったデジタル映像やVR体験を通して、軍艦島の構造や暮らしぶりを詳しく学ぶことができる。