はじめてのインド渡航なら押さえておきたい、旅の基本情報。計画前から頭に入れておけば、現地でもっと楽しめる!
日本から直行便が運航しているのはデリーとムンバイの2都市。デリーへは3社が運航しており、成田より約9時間。ムンバイへは成田より約9時間45分で到着する。経由便の場合はバンコク、香港、ハノイ、シンガポール経由が多い。
車やバスなど陸路での移動が主流だが、飛行機や鉄道の本数も多く、複数の都市を巡る周遊旅行も楽しい。ただしインドでは鉄道やバスが時間どおりに運行されるほうが珍しく、長距離の鉄道は5~6時間遅れることも。渋滞も激しい。
10~3月は乾季になり、東部や南部では快晴が続くため観光に適している。ただし、北部は朝晩に冷え込むので服装には注意を。ヒマラヤ周辺やタール砂漠などは6~9月がベストシーズン。
入国にはビザが必要。パスポートの残存有効期間は6カ月以上。
インドのほうが日本より3時間30分遅れている。日本が正午のとき、インドは午前8時30分となる。サマータイム制は採用していない。
連邦公用語のヒンディー語、準公用語の英語のほか、憲法で公認されている州の言語が21ある。英語教育の制度が整っているためホテルやレストランでは英語が通じやすい。ただしインド英語は訛りが強く、聞き取りにくいとされる。
人口のおよそ8割をヒンドゥー教徒が占め、イスラム教徒も14%程度。観光客であっても順守すべき宗教上のルールも多いので注意。
通貨の単位はルピー。₹と表記される場合も。紙幣は8種類、硬貨は4種類(2024年9月現在)。
日本での両替はできないので、現地到着後に銀行やホテル、政府公認の両替所などで行うか、ATMキャッシングを利用する。両替時はその場でセルフチェックも忘れずに。高額紙幣が使えない場合もあるので、小額紙幣を多めに準備しておこう。
デリー中心部では公衆トイレが増えてきたが、みやげ店やレストランのトイレを借りるのが一般的。使用後はチップ(Rs.10程度)を渡すのがマナーだ。清潔なトイレを使いたい場合は、ホテルや高級レストランへ。
レストランなどでサービス料が含まれている場合は、原則的にチップは不要。含まれていない場合は10%程度のチップを渡せばいい。ポーターに荷物を運んでもらった場合はRs.10、ガイドには1日Rs.100程度を渡そう。タクシーやリクシャーではお釣りの端数をチップとして渡してもいい。
商品には値札が付いていないことが多く、値段は店員に聞いて確認する。観光客相手の場合は、基本的に相場よりも高めの値段を言ってくるので、値切り交渉をしてみよう。値切りを楽しむ感覚が大切。
水道水は飲用に適さないので、必ずペットボトルの水を飲もう。ホテルやレストランでは、一度沸騰させた水が用意されているが、慣れないとお腹を壊すこともある。氷入りの飲み物も要注意。熱中症対策のためにも各自、水を携行しよう。
デリーはあまり治安がよくないと思っておいたほうがよい。ニューデリー駅周辺は特に治安が悪い。観光客はスリや置き引き、ひったくり、詐欺まがいの客引きといった犯罪に巻き込まれることが多いので、貴重品は常に身体から離さない、夜間や裏路地の一人歩きはしないなど警戒が必要。
インドは社会全体で穢れに対する意識が強い。排便後に左手を使って洗う習慣があるため、左手は不浄と考えられており、物の受け渡しや握手は右手でするのがマナー。食事も右手を使って口に運ぶ。食べ物を口に運んで唾液がついた場合、右手はさらに不浄とされるため、調味料などテーブルの物を取るときは左手を使うので注意が必要。
イスラム教徒はお酒を飲まず、ヒンドゥー教徒もお酒に寛容なわけではない。そのため、高級ホテル内のレストランやバーには酒類を置いているが、小さなレストランでは飲めないことが多い。デリーでは飲酒は25歳以上から。禁酒州もある。
女性はあまり肌を見せない習慣があり、露出の激しい服装は控えたい。男性のショートパンツも礼儀正しい服装とは言えないので、寺院参拝の際には十分配慮しよう。モスクではストールなどで頭を隠す必要があったり、牛革製品(カバンやベルト)が持ち込み禁止のことも。
東部、南部ではよく晴れた日が続き、カラッとしていて過ごしやすい。北部の平地では夕方ごろから朝晩にかけて冷え込むので、ジャケットなど羽織るものを用意したい。
この季節は酷暑になる。特に5~6月は40度以上の日が多く、50度に近くなることも。特に海沿いの街は湿気が多く、過ごしづらい。屋外を観光するなら熱中症対策が必須。
6月末にはインドのほとんどの街が雨季に入る。南西部は特に蒸し暑く、大規模なモンスーンが発生することもあるため、豪雨による洪水の可能性も。チェンナイ以南は10~12月が雨季。
10月に入ると雨が一気に少なくなり、平均気温も30度台から20度台に落ちる。デリーなどの北部は観光に適したハイシーズンのため、ホテルの宿泊料金が高くなる。
内容は2025年1月~2025年12月のもの。
★は毎年変わる移動祝祭日
(黄)=全国共通の祝祭日
(青)=主にマハラーシュトラ州の祝祭日
(緑)=一部の地域の祝祭日
北インドを中心に毎年行われる。色のついた粉や水をかけ合う陽気な祭。ただし、人出が多く治安が悪くなるので注意しよう。
イスラム教の新年から10日目にあたる祝日。