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【関西】絶景寺社で御朱印めぐり│宝山寺、金峯山寺、但馬安國寺

自然への畏敬の念とともに形成され、今日でも変わらぬ絶景が残る寺社。緑や紅葉あふれる景色、湖上に浮かぶ鳥居。信仰の対象となるほど雄大な自然は、訪れた人の心を洗ってくれます。

奈良 宝山寺

1_もっとも高所にある大黒堂からは、のどかな風景が広がります/2_多宝塔は奥の院へ至る途中にあり、生駒市街が望めます/3_たくさんの灯籠が脇に立つ参道/4_昭和32年(1957)、長い時を経て、湛海律師の遺言に従い建立した多宝塔。愛染明王が祀られています

観音・弥勒・文殊様や天神様など、お願い事に合わせて参拝しましょう

奈良

大和平野を一望の「生駒(いこま)の聖天(しょうてん)さん」へ

宝山寺

ほうざんじ

江戸時代初期、湛海律師(たんかいりっし)が自作の不動明王をご本尊として開山。のち大聖歓喜天(だいしょうかんぎてん)を祀って以来、「生駒の聖天さん」と呼ばれ親しまれてきました。聖天様の印は巾着(きんちゃく)と大好物の大根。商売繁盛のほか、聖天様は男神と女神が抱き合う姿をしていることから夫婦和合のご利益で知られます。背後にそびえる大巌壁「般若窟」は役行者(えんのぎょうじゃ)や空海が修行した場所で、律師により弥勒菩薩が祀られました。絶景は奥の院。ぜひ足をのばしてみましょう。有名な賽銭箱をはじめ提灯、石段の手すりなどあちこちにあしらわれています。散策しながら探してみては。

交通

近鉄奈良線生駒駅から生駒ケーブル(鳥居前駅から乗車)に乗り換え6分、宝山寺下車、徒歩10分

住所

奈良県生駒市門前町1-1

料金

無料

【宗派】真言律宗

【山号】生駒山(いこまさん)

【ご本尊】不動明王

【創建年】延宝6年(1678)

【本殿の建築様式】護摩堂(ごまどう)様式

右の字……生駒山
中央の字…歓㐂天
左の字……宝山寺
右の印……加持感応
中央の印…ギャクギャク(梵字)歓㐂天の御宝印
左の印……大和国生駒山宝山寺

図柄は巾着と大根。購入はおみやげ店で。1080円

宝守り袋 600円

金運上昇の黄色の福袋。福を逃がさないよう紐をギュっと結んで


聖天守り500円

商売繁盛のご利益・聖天様のパワーにあやかれそうです

【+αメモ】

毎月1日と6日には縁日が開かれます。4月1日は大護摩会式、12月1日には生駒聖天厄除大根炊きが行われ、多くの人でにぎわいます。

宝山寺門前のレトロな参道さんぽへ

「観光生駒」のゲートが目印の門前町は、かつては生駒新地ともいわれ、旅館や料理屋が集まり、芸妓が行き交いました。今も石畳の道や石段が続き、レトロな町並みを残しています。近くには景色を楽しめるカフェも。

(上)鳥居前駅から宝山寺までの道には旅館や喫茶店などが並び、往時を偲ばせます(下)ここからの景色も必見です

奈良 金峯山寺

(上)桜越しに見える蔵王堂も絵になります。写真:藤井金治(下)秘仏で毎年一定期間ご開帳される金剛蔵王権現三体(重要文化財)。真ん中の像は高さ約7m。悪魔をねじ伏せようとする憤怒の形相の迫力は圧倒的!!

国宝の蔵王堂は奥行・幅ともに36m、高さ34mの壮大な建物。ご本尊の金剛蔵王権現三体(秘仏)は国宝である仁王門修理勧進のために、2012年から毎年一定期間開帳されています

奈良

全山を桜が覆う吉野山に鎮座

金峯山寺

きんぷせんじ

桜の名所として知られる吉野山の尾根上に、金峯山寺本堂の蔵王堂が堂々とした姿を見せています。金峯山寺は、約1300年前に役行者が金剛蔵王権現を感得(かんとく)して開いた古刹。役行者は、世の民衆を救うために現れた蔵王権現の尊像を桜の木に刻みました。こうして3万本もの吉野山の桜は、蔵王権現のご神木として時を超えて保護されてきたのです

交通

近鉄吉野線吉野駅から吉野山ロープウェイ(千本口駅から乗車)に乗り換え3分、吉野山駅下車、徒歩10分

住所

奈良県吉野町吉野山2498

料金

無料(蔵王堂は800円、秘仏ご本尊特別御開帳時は別途)

【宗派】金峯山修験本宗(きんぷせんしゅげんほんしゅう)

【山号】国軸山(こくじくさん)

【ご本尊】金剛蔵王権現

【創建年】飛鳥時代

【本殿の建築様式】入母屋造(いりもやづくり)

右の字………奉拝
中央の字……蔵王堂
左の字………金峯山寺
右の印………金峯山
中央の印……上・ウーン(梵字)蔵王権現の御宝印 下・吉野山蔵王堂

ご本尊の金剛蔵王大権現をモチーフにした一冊。親しみやすい表情も魅力的です。2000円

蔵王権現肌守り800円

悪を懲らしめる蔵王権現がいつもそばで守ってくれます


さくらお守りキーホルダー1100円

可憐なピンクの山桜のお守りには、蔵王権現の力が宿っています

【+αメモ】

金峯山寺では山伏の姿をしたキュートなティディベア「くまぶし君」も人気です。小さいサイズは白、茶、ピンク、黒の4色があります。

兵庫 但馬安國寺

11月中旬にライトアップも行われます。ドウダンツツジは息をのむ美しさです

安國寺は夏のモリアオガエルやナツツバキでも有名。里山の風景に心が癒やされます

兵庫

ドウダンツツジの紅葉で名高い

但馬安國寺

たじまあんこくじ

足利尊氏(あしかがたかうじ)が夢窓国師(むそうこくし)の勧めにしたがい、後醍醐天皇や戦没者を鎮魂するため、各国一寺の但馬安國寺として開基しました。ドウダンツツジの紅葉の名所で、見頃は11月中旬。樹齢百数十年ともいわれ、1本植えた株から今では十数株に増え、10m四方に広がっています。豊岡市の静かな山間集落に位置し、あたりの山々でも紅葉狩りを楽しめます。

交通

JR山陰本線豊岡駅から車で35分

住所

兵庫県豊岡市但東町相田327

料金

300円(紅葉時期は500円)

【宗派】臨済宗

【山号】太平山(たいへいざん)

【ご本尊】釈迦如来

【創建年】鎌倉時代後期

右の字………奉拝
中央の字……南無釈迦牟尼佛
左の字………但馬 安國寺
右の印………釈迦如来像
中央の印……バク(梵字)釈迦如来の御宝印
左の印………上・怨親 平等 全国安国寺会 下・安國禅寺

竹田城跡の雲海

但馬安國寺から車で約50分のところに、「天空の城」として脚光を浴びる竹田城跡があります。標高353.7mの古城山山頂にある竹田城跡は、縄張りが東西に約100m、南北に約400m、完存する石垣遺構としては全国屈指の規模。何よりも、秋のよく晴れた日にあらわれる雲海に浮かぶ城跡は絶景です。

雲海が発生しやすいのは9~11月の寒暖差のある日。早朝が狙い目です。写真:吉田利栄 

【+αメモ】

ドウダンツツジは「満天星」または「灯台躑躅」とも書きます。紅葉が有名ですが、5㎜ほどのまるで釣鐘のような白色の花も可憐です。開花時期は場所によって違いますが、安國寺では4月上旬~5月中旬に咲きます。

御朱印さんぽ 関西・北陸・瀬戸内の寺社

【美しい御朱印を多数掲載した 関西・北陸・瀬戸内の御朱印本の最新版!】 お寺や神社を参拝した証としていただける「御朱印」。躍動的な墨字と、鮮やかな印の組合せには、奥深い意味と魅力が詰まっています。流れるような筆さばき、カラフルな印やかわいい動物の押し印など、その種類もさまざま。本書は、関西周辺で人気の高い御朱印のある寺社をたっぷり紹介しています。

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●このページは『御朱印さんぽ 関西・北陸・瀬戸内の寺社 』のコンテンツを元に作成しています。 ●掲載のデータは2024年10月末日取材時点のものです。 ●各寺社の名称ならびにご本尊やご祭神などの表記は、寺社への取材に基づきます。そのため、同じご本尊やご祭神でも異なる表記の場合があります。 ●ご本尊やご祭神は主なものを表記しました。 ●境内自由の寺社もありますが、開門・閉門時間が決まっている場合もあります。参拝時間の目安は9〜16時です。御朱印がいただける寺務所や社務所の受付時間が決まっている寺社もあります。おでかけの際には、各寺社のホームページなどで事前にご確認ください。なお、例大祭や行事、法要、年末年始、お盆などの時期は御朱印がいただけないこともあります。 ●掲載の御朱印、ならびに写真につきましては、すべて各寺社より掲載許可を得ております。ブログやホームページなど、電子データを含む無断転載は固くお断りいたします。 ●本書の都合により一部御朱印に日付を記載しておりませんが、実際は日付が記載されるものもあります。 ●拝観料等のデータや御朱印の内容は、変更になることがあります。また、各種データを含めた掲載内容の正確性には万全を期しておりますが、おでかけの際はホームページなどで事前にご確認ください。なお、本書に掲載された内容と実際が異なることによる損害等は、弊社では補償いたしかねますので、あらかじめご了承ください。 ●本書掲載の拝観料等の料金は、大人料金です。原則として取材時点で確認した消費税込みの料金です。税率改定等により、各種料金が変更されることがありますので、ご注意ください。 ●交通アクセス等における所要時間は、目安の時間となります。とくにバスでは渋滞による遅延等が起きる可能性がありますことをご了承ください。