ポルトガルって何があるの?どんな食材が料理に使われる? 旅行で外せない場所はどこ? そんな疑問を「歴史」「宗教」「文化」「グルメ」のジャンルに分けてキーワード別に紹介。8つのキーワードを頭に入れておけば、もっと深くポルトガルの旅を楽しめるはず。
15世紀、ヨーロッパ随一の航海技術を発達させ、世界を股に掛ける海上帝国を築き上げたポルトガル。各地に栄華を誇った往時を思わせる遺物が残る。
航海を終えた船乗りたちをやさしく迎えた、リスボンのテージョ川河口に立つベレンの塔
最初期に探検家を支援したエンリケ航海王子。ポルトにはドウロ川を指差す王子の像がある
13世紀、スペインに先駆けてレコンキスタを達成したポルトガル。激しい戦いが行われた中世の香りを色濃く残す都市が点在する。
中世の城壁に囲まれたオビドス。緑深い山間に現れる美しい都市は歴代の王妃に愛された
ポルトガル中部にあるファティマは、1917年に聖母マリアが出現し、聖堂を建てるよう告げたというカトリックの聖地。そのほかにも歴史ある教会が各地に点在する。
聖母マリアに捧げられたファティマのバジリカは、高さ65mの塔をもつ
東方交易で得た巨万の富を費やし建築された、大航海時代の建築様式。ロープや天球儀、こしょうの花など、海洋と新大陸に関するモチーフが特徴。
マヌエル様式を代表するリスボンのジェロニモス修道院。各所に施された海にちなんだ装飾を探そう
「人生」や「運命」を意味する伝統歌謡。時に甘く時に凛とした独特の調べにのせて、人生の悲哀や喜びを歌い上げる。
首都リスボンはファドの本場。アルファマやバイロ・アルトにファドが楽しめる「カーザ・デ・ファド」が集中
教会や通り、駅やレストランの壁など、さまざまな場所で色彩豊かなタイルが風景に彩りを添えている。どこでどのようなアズレージョと出合えるかも、街歩きの楽しみのひとつだ。
伝統的な青色で絵が描かれたアズレージョ。写真はポルトのカテドラル
建物の外壁に施されたアズレージョは、色も模様もさまざま
塩漬けして乾燥させたタラは、大航海時代、船乗りにとって貴重な保存食だった。さまざまな料理に使われる定番食材で、365日異なるメニューを作れるといわれるほど。
水で戻して塩抜きしたバカリャウをオーブンで焼いたバカリャウ・アサード
市場、食材店、スーパーなど、いたるところで売られている
深いコクと甘みが世界中で愛されるポルト周辺特産の酒。全盛期の16世紀にイギリスに盛んに輸出されたため、老舗メーカーには英語名が多い。
ドウロ川上流で栽培されたブドウを原料に、樽でじっくりと熟成させ至極の一杯が生まれる