日本でもおなじみとなりつつあるスペインバルは、カジュアルな雰囲気が魅力。本場のバルの楽しみ方をマスターしよう!
英語の“Bar”が語源。小皿に盛られた料理“タパス”と一緒に、レストランよりも安価で気軽にお酒を楽しめる。朝から夜遅くまで営業している店も多く、スペイン人の社交場でもある。近年は、レストラン顔負けの本格的な料理をタパスとして提供する“ガストロバル”も増えている。
出勤前に朝食をとる人で賑わう。スペインの朝は、コーヒーにクロワッサンや、菓子パンを合わせるのが定番。
昼食にあまり時間をかけたくないときに便利。数種のタパスやボカディージョ(サンドイッチ)などで軽い昼食をとることができる。本格的なランチタイムは14時〜。
仕事帰りやディナー前に立ち寄り、タパスをつまみながら軽くビールを飲むのが一般的。まだキッチンが開いてない場合は、ショーケースに並ぶもののみ注文できる。
日本と比べると遅く感じるが、スペインでは20時を過ぎてからがディナータイム。バルが集まるエリアでは、バルをはしごするのも楽しみ方の一つ。
レストランと違って席に案内するスタッフはいないので、自分で空いている席を選ぶ。立ち飲みのカウンターやテーブル席を選べるが、席によって値段が異なることもある。
バルには定番料理がある。メニュー表がない店もあるが、カウンターの上に料理が並んでいる場合は指さしでもOK。
最後にまとめて支払いをする店が多い。スタッフがレシートを持ってくるので、自分の席でお金を渡す。基本的にチップを支払う必要はない。
店内はどこも禁煙なので、タバコを吸いたいなら外のテーブル席などを利用しよう。トイレ利用にも便利だが、その際はコーヒーなど何か1品以上注文するのがマナー。ピーク時には多くの人で賑わうため、荷物は必ず身につけておく、または目の届く範囲に置いておくこと。
♦〜をください
♦︎〜はありますか?
♦おかわりをお願いします
♦おいしい
♦おすすめは何ですか?
♦お会計をお願いします
アンダルシア地方の街、グラナダではドリンクを注文するとタパスが無料で付いてくるバルが多い。それも1回限りではなく、注文するたびに。お店によってタパスのサイズは異なるが、お腹を満たすのに十分なボリュームのタパスが出てくることも。
ドリンクと一緒に出てくるタパスは
店によってさまざま
バルで食べられる
小皿料理のこと。生ハムや
酢漬けなど冷製のものと、
調理した温かい料理がある。
日本でもおなじみの生ハム。なかでもハモン・イベリコ・デ・ベジョータは最高級
トーストにトマトやニンニク、オリーブオイルを塗ったもの
スペイン風オムレツ。定番はジャガイモ入りだが、さまざまなバリエーションがある
シシトウに似たスペインの青トウガラシをシンプルに素揚げして塩をふったもの
ニンニクの風味が食欲をそそるエビのオイル煮。マッシュルーム入りも美味
ベシャメルソースがベースの俵型のコロッケ。鶏肉や生ハムなど具材はさまざま
カタクチイワシを酢漬けにした冷製タパス。あっさりとした味わいが後を引く
スペイン北部の名物。オリーブ、アンチョビ、青トウガラシをようじで刺したもの
ジャガイモのフライにピリ辛のトマトソースをかけたもの
カタクチイワシの揚げ物。スナック感覚のシンプルなタパス
ムール貝のタパス。蒸したものやトマトソースと煮た漁師風などざまざまな調理法がある
タコのガリシア風。やわらかく茹でたタコにオリーブオイルとパプリカ、塩をかける
定番の冷製タパスで、マンチェゴという種類の羊のミルクのチーズ
エビを鉄板でサッと焼いたもの。新鮮なエビがとれる地中海沿いの街で食べたい
ホタルイカのフライ。地方によってはより小さいチピロネスのフライしかない場合もある
バルはドリンクも豊富。コーヒーから
ボトルワインまで、時間を問わず好きな
メニューをオーダーできるのも魅力。
生ビールのこと。トゥーボという300mlくらいのグラスが主流
セルベサより小さいサイズの生ビール。150〜200mlくらい
スペイン産の発泡白ワイン。ロゼはロサードRosadoという
スペイン北部の微発泡白ワイン。陶器の器で飲むのが特徴
ワインのこと。赤はティントTinto、白はブランコBlanco
ワインにフルーツを漬けたもの。ジュースを加えることも
リンゴの果汁を発酵させた甘酸っぱい酒。スペイン北部の名物
エスプレッソはカフェ・ソロ、カフェ・ラテはカフェ・コン・レチェ