栄華を誇った大航海時代の名残と共に、どこかエキゾチックな雰囲気の街並みが広がるポルトガル。まずは観光エリアを知り、旅の計画を立てよう!
多彩な顔をもつポルトガルの首都
Lisbon
西ヨーロッパでは最も古い歴史をもつ土地で、紀元前1000年ごろ、海の遊牧民フェニキアが港として集落を置いていたのが起源だという。「7つの丘の街」の呼び名が示すように起伏に富んだ土地を、無数の坂道やケーブルカーがつなぎ、丘や谷間ごとに異なる特性をもつ地域が広がる。上流側のひときわ小高い丘に広がるのがアルファマで、1755年のリスボン大地震の被害を免れ、イスラム時代からの街並みを残す旧市街にあたる。河口側へ4kmほど離れたところに、リスボンの海防を担った地域ベレンがあり、大航海時代とそれに続く栄華の跡が残されている。
ウンベルト・デルガード空港からメトロ赤線でサン・セバスチャン(São Sebastião)駅まで約25分
テージョ川を背景に、狭い坂道を上り下りするビッカのケーブルカー
1.バカリャウを使った料理はバリエーション豊富
2.リスボン発祥のパステイス・デ・ナタ。各店自慢の味を食べ比べしたい
大陸最西端に位置する
Região do Lisboa
リスボンから日帰りで行ける範囲に、大陸最西端のロカ岬、貴族の避暑地として栄えたシントラをはじめ、風光明媚な景勝地が点在する。
旧市街が美しい第二の都市
Porto
その起源は古代ローマ時代からの港町「ポルトゥス・カレ」にある。ポルトガル初代国王アフォンソ1世は、もとはこの地を含むノルテ地方を治めており、国名の由来となった。18世紀にドウロ川上流で造ったワインが、この港からイギリスへ盛んに輸出され、英語でポートワインとして有名になり、ワインの街と認識されるようになった。かつては街を守る要塞としても使われたカテドラルが頂上に立つ丘の周辺が旧市街となり、世界遺産にも登録されている。ドウロ川に架かるドン・ルイス1世橋を渡った南岸、ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアには、ワインセラーが並ぶ。
フランシスコ・サ・カルネイロ空港からメトロE線でトリンダーデ(Trindade)駅まで約30分
サン・ベント駅のアズレージョにはポルトの歴史が描かれている
1.ポルトのB級グルメの代表、フランセジーニャ
2.「ポルトガルの宝石」ともよばれるポートワイン
北部に広がる豊かな緑
Região Norte
ポートワインの産地として有名な北部。スペイン国境近くのミーニョ地方は「ポルトガルの庭園」とよばれる景勝地。
都が置かれた歴史の地
Região Centro
1143年の建国から約1世紀の間、新王国の首都として繁栄したコインブラをはじめ、歴史と文化の薫りあふれる街々が集中する。
実り豊かな中南部地域
Região do Alentejo
学園都市エヴォラを中心として穀倉田園地帯が広がる。スペインとの国境近くには城要塞や高地の村も多くある。
砂浜と奇岩が岸辺を彩る
Região do Algarve
ユーラシア大陸の最南端にある、年間を通して暖かい南国リゾート。歴史的な要素も色濃く残る。