土浦全国花火競技大会は約100年の歴史をもつ花火大会。日本三大花火大会のひとつであると同時に、日本三大競技花火大会にも数えられる。この日本有数の花火大会の楽しみ方と、花火鑑賞の際に利用したい宿をご紹介。
競技の合間に打ち上げられるワイドスターマイン「土浦花火づくし」 画像提供:土浦全国花火競技大会実行委員会
1925年(大正14)から続く国内有数の花火競技大会。「スターマインの部」、「10号玉の部」、「創造花火の部」の三部門で競技が行われ、全国から集まった煙火業者が技を競い合う。競技の合間には、レクチャー花火やワイドスターマイン「土浦花火づくし」、エンディング花火などの余興花火も打ち上げられ、打ち上げ総数は約2万発、打ち上げ時間は約150分に及ぶ。競技大会のため、荒天の場合は中止ではなく延期されるのも大きな特徴。
大会が開催されるのは、毎年11月の第1土曜日。秋の過ごしやすい時期であると同時に、日が短い時期でもあるので、17時30分から20時までと、夏の花火に比べると早く始まり早く終わり観覧しやすい。荒天の場合は翌週土曜日の同じ時間に順延される。
大会の会場となるのは、霞ヶ浦に注ぐ桜川の河畔エリア。右岸上流側がスターマインの打上場、下流側が10号玉や創造花火の打上場で、桜川を挟んだ対岸に有料観覧席が設置される。有料観覧席まではJR土浦駅から有料シャトルバスが運行されるほか、近隣には約4500台の有料駐車場が確保される(一部無料もあり)。毎年60万人が訪れる大会なので、有料観覧席や駐車場を事前に確保しておくのはもちろん、当日も余裕をもって動きたい。
競技種目は「スターマインの部」、「10号玉の部」、「創造花火の部」の三部門。いずれの部門も作品と玉名が合っていることが求められ、低空破裂や星の落下などは減点の対象になる。各種目の楽しみ方は次のとおり。
画像提供:土浦全国花火競技大会実行委員会
スターマインとは複数の花火を連続して打ち上げること。以前はリズムを取りながら手動で打ち上げていたが、現在はコンピューター制御による自動点火が主流。花火玉の大きさは2.5号玉以上4号玉以下と決められており、色彩や鮮明度はもちろん、打ち上げのリズムや間など、構成も審査のポイント。音楽を使用する場合は曲と打ち上げのタイミングも重要となる。
画像提供:土浦全国花火競技大会実行委員会
日本を代表する「割物」のなかでも大きい花火で、花火玉の直径は約30cm。尺玉ともよばれる。約330mの上空まで打ち上げられ、直径300mもの大輪が花開く。作品と玉名が合っていること、菊型花火の場合は親星・芯星ともに正円であること、星の配列や鮮明度が優れていることなどが審査のポイント。高度な技術を要する多重芯や曲導(花火上昇中の演出)が優れているものは高評価につながる。
画像提供:土浦全国花火競技大会実行委員会
決まった型にとらわれず、煙火師たちが斬新なアイデアを競う。7発の5号玉が打ち上げられ、数字やアルファベット、キャラクターなどさまざまな模様が夜空に浮かび上がる。作品が球状ではない花火もあり、開いたときの向きによっては見えづらいことも。星の配色や鮮明度のほか創作性が重要で、独創的なアイデアや新しい技術に対して高い評価が与えられる。
2025年に開催される「第94回土浦全国花火競技大会」の有料観覧席は、事前申込による抽選販売が行われる。
申込受付期間:2025年8月12日(火)10時~9月7日(日)23時59分
当選発表:9月11日(木)18時
申込方法:WEB受付のみ
決済方法:クレジットカード決済
申込先:「チケットぴあ」のサイトより
※詳細は公式サイトを確認
11月1日開催 全国の煙火師たちが技を競う
つちうらのはなびひゃくしゅうねんきねん だいきゅうじゅうよんかい つちうらぜんこくはなびきょうぎたいかい
毎年秋に開催される日本屈指の花火競技大会のひとつ。3つの部門で技が競われ、花火に込められた煙火師たちの思いが垣間見られると同時に、花火の構成や名前の付け方など、花火の基本的なことを学べるのも魅力だ。競技の合間には余興花火も打ち上げられ、約2時間30分にわたり約2万発の花火を満喫できる。
【開催日時】2025年11月1日(土)17時30分~20時
【会場】土浦市 桜川畔(学園大橋付近)
【雨天時】雨天決行、荒天の場合は2025年11月8日(土)17時30分~20時に延期
【無料席】なし
【有料席】桟敷席2万6000円~、イス席4000円~など(詳細は公式サイトを確認)
【打ち上げ数】約2万発
【交通規制】あり
【問合せ先】029-826-1111 土浦全国花火競技大会実行委員会事務局(土浦市産業経済部商工観光課内)
館内の人工温泉大浴場にはサウナや水風呂、外気浴スペースを備える(写真左上)/JR土浦駅から徒歩1分の立地(写真右上)/バスタブとシモンズ社製のセミダブルベッドを備えたコンフォートツイン(写真下)
土浦
ほてるぐろーばるびゅーつちうら
JR土浦駅から徒歩1分、全5タイプ、計100室を有し、観光からビジネスまで幅広く利用できる。1階にある宿泊者専用の人工温泉大浴場には、サウナや水風呂、外気浴スペースを備え、サウナーにも人気。館内に併設される中国料理 琳凰(りお)では本格的な広東料理を提供(花火大会当日は休業)するほか、宿泊ゲストにはトーストや玉子料理、サラダなど、バイキング形式の朝食を提供する。
13階トップフロアにある「スカイラウンジ ヴォジュール」(写真下)/客室数161室の大型シティホテル(写真左上)/約20㎡の広さのツインルーム(写真右上)
土浦
ほてるまろうどつくば
中華とフレンチ2つのレストランや大宴会場をもつシティホテル。客室はシングル、ツイン、スイート、和洋室など多彩で、最大4名まで滞在できる。トップフロアにあるメインダイニング「スカイラウンジ ヴォジュール」では、霞ヶ浦や筑波山の眺めとともにフレンチを楽しめる。2階の中国料理レストラン「摩亜魯王洞(マロウド)」では種類豊富な本格中華や飲茶を提供。300台収容の駐車場があり、車でのアクセスも便利。
JR土浦駅から徒歩12分
茨城県土浦市城北町2-24
300台(ホテル利用者無料)
ツインルーム1万4000円~(2名利用時の1室料金)
IN16時/OUT10時
161室