2024年7月から新潟で始まった「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2024」とは?世界最大級の国際芸術祭の楽しみ方と拠点にぴったりの宿をご紹介。
清津峡渓谷トンネル
マ・ヤンソン / MAD アーキテクツ『Tunnel of Light』
まつだい「農舞台」フィールドミュージアム
「大地の芸術祭」は、新潟県の越後妻有地域で開催される世界最大級の国際芸術祭。2001年の第1回展から25年、第9回展を迎えた歴史のある芸術祭だ。760㎢という広大なエリアに新作・新展開85点を含む311点もの作品が展示。41の国と地域から275組の作家たちが参加している。エリアは6つに分かれており、全部鑑賞するには数日かかることを覚悟しよう。複数の作品が集まる主要施設を拠点に、エリアごとに車で巡るのが効率よい巡り方。公共交通期間利用ならオフィシャルバスツアーもおすすめ。
越後妻有地域(新潟県十日町市、津南町)
【会期】2024年7月13日(土)~11月10日(日) 火・水曜休(祝日を除く)
【アクセス】鉄道:上越新幹線越後湯沢駅、上越線十日町駅 飛行機:新潟空港 車:関越自動車道塩沢石打IC、六日町IC など
施設により異なる。作品鑑賞パスポート一般4500円あり
今回の「大地の芸術祭」では85点の新作・新展開が登場。これらの新作が見られる、「五感体験」をテーマにした主要施設を紹介しよう。
モネ船長と87日間の四角い冒険
回廊などを使ったオリジナル企画。池の周りに国内外からの作家による作品が展示される。池には放射状に延びる水上歩道が設置され「阿弥陀渡り」(原倫太郎+原游)を体験できる。
えちごつまりさとやまげんだいびじゅつかん もね
十日町駅から徒歩でアクセスできる、越後妻有を代表する主要施設。国内外の作家による常設展示作品15点を通年公開するほか、季節ごとに企画展を開催。
新潟県十日町市本町6-1-71-2
JR十日町駅から徒歩10分
[7月13日~11月10日]9時30分~18時(最終入館17時30分)[11月11日~]10~17時(最終入館16時30分) ※うち7月13日~9月30日の土日祝は9時30分~20時 ※火水定休
火・水曜
[MonET入館料 7月13日~11月10日] 一般1,500円、小中800円 [MonET入館料 11月10日~] 常設展一般1,000円、小中500円 企画展(常設展示含む)一般1,200円、小中600円 ※期間によっては作品鑑賞パスポートや共通チケットを販売 ●団体料金(20名以上) 一般1,300円、小中700円
約360台
「オレの歌をきいてくれ~水の女王が創った輪舞曲~」田島征三
田島征三とふたりの彫刻家による共同制作。巨大な鉄のオブジェと新開発の水車が、「水の流れが教えてくれた曲」を演奏する。
はちあんどたしませいぞう えほんときのみのびじゅつかん
廃校になった真田小学校が舞台。校舎内のオブジェは、実在した最後の卒業生3人と、学校に住みつくオバケたちとの物語として構成されている。
新潟県十日町市真田甲2310-1
JR十日町駅から車で10分
10~17時(10月以降は~16時)
火・水曜(祝日は営業)、11月末~4月下旬
一般800円、小中400円
約40台
「Saiyah #2.10」瀬山葉子
ベルリンを拠点に活躍する瀬山葉子による光のインスタレーション。入口に置かれた分光ガラスを手にすれば、鑑賞者もパフォーマンスに参加できる。
ぬながわきゃんぱす
2014年3月に閉校した奴奈川小学校を活用した“子ども五感体験美術館”。「見ること」以外の要素を含んだ、全身で楽しむアートを展開。
越後湯沢駅を起点に芸術祭のハイライトを巡る1泊2日のおすすめコース。各施設ではたっぷりと時間を取って楽しみたい。
(左)清津峡渓谷トンネル マ・ヤンソン / MAD アーキテクツ『Tunnel of Light』/(右)米澤文雄シェフ監修のオリジナルバーガー、TSUMARI BURGER
(左)鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館/(右)まつだい「農舞台」フィールドミュージアム イリヤ&エミリア・カバコフ『棚田』
(左)奴奈川キャンパス 松本秋則+松本倫子『惑星トラリスin 奴奈川キャンパス』/(右)華園(中国ハウス) マ・ヤンソン / MAD アーキテクツ『野辺の泡』
広大なエリアで展開される芸術祭だけに、たっぷりと時間をとって巡りたい。旅の拠点としても便利な宿をご紹介。
機能的でスタイリッシュな新客室「モダン和室」
(左)越後の味覚が詰まった創作会席/(右)貸切風呂「だんらん」
越後湯沢
しょうせんかく かげつ
越後湯沢駅から徒歩5分、温泉街の中心近くにある温泉旅館。温泉は産湯にも使われるという優しい源泉を引いており、「いろはの湯」と「ほへとの湯」には、それぞれ大岩風呂と露天風呂、内湯がある。客室はスタンダードな和室のほか、気兼ねなく温泉を楽しめる露天風呂付の和洋室も。新潟の野菜や魚を使った純和風の会席料理には、旬の味を少しずつ取り入れており盛り付けも美しい。どこか懐かしいアットホームな雰囲気で、ゆったりとくつろげる宿。
新潟県南魚沼郡湯沢町大字湯沢318-5
JR越後湯沢駅から徒歩5分
20台
1泊2食付 2万円~(2名利用時の1名料金)
IN14時/OUT11時
【客室数】28室
【風呂】内湯:男女各1、露天:男女各2、貸切1
【日帰り入浴】なし
温泉大浴場の露天風呂
(左)小上がりの和室があるファミリールーム/(右)自然光が降り注ぐ開放的なプール
越後湯沢
なすぱにゅーおーたに
美しい自然に囲まれたリゾートホテル。男女各250坪という広々とした温泉大浴場には露天風呂やジャクジー、サウナも備える。源泉かけ流しの貸切風呂もあり、家族やグループでのんびりと湯に浸かることも。客室はスイートからスーペリア、コンセプトルームなど多彩。食事は洋食コースや会席料理、鉄板焼きを楽しめるレストランのほか、ビュッフェダイニングも選べる。20mの屋内プールやフィットネスルームなど施設も充実。
新潟県南魚沼郡湯沢町湯沢2117-9
(代表)
JR越後湯沢駅から宿泊者専用シャトルバスで3分
2000台
1泊素泊まり 6800円~(2名利用時の1名料金)
IN15時/OUT10時
【客室数】209室
【風呂】内湯:男女各1、露天:男女各1、貸切2
【日帰り入浴】あり
①アクティビティ豊富なレイクサイドガーデン/②3名まで利用できるツインルーム/③四季折々の眺望を楽しめる露天風呂
十日町
あてまこうげんりぞーと べるなてぃお
越後妻有の大自然を満喫できるリゾート施設。約510ヘクタールという広大な敷地には、客室やレストランを含むホテル棟のほか、ゴルフ場やテニスコート、室内プール、野鳥観察のできる散策コース、スノーアクティビティなどがあり四季を通して楽しめる。客室は本館や別館の洋室に加え、コテージタイプの客室も。食事はブッフェダイニングや日本料理、食材からカトラリーまで県内産にこだわった洋食コースのレストランなど多彩に揃う。
新潟県十日町市珠川
JR十日町駅からベルナティオシャトルバスで約25分。JR越後湯沢駅からは約40分
200台
1泊素泊まり1万450円~(2名利用時の1名料金)
IN15時/OUT11時
【客室数】154室
【風呂】内湯:男女各2、露天:男女各1、貸切1
【日帰り入浴】なし
弱アルカリ性の優しい湯を満喫
(左)和室は6畳~12畳まで4タイプ用意/(右)心のこもった料理に舌鼓
津南
はなとほたる ゆのさと ゆきぐに
信濃川沿いに佇むアットホームな一軒宿。客室は昔ながらの和室で、押し花アートなど手作りのおもてなしが随所に見られる。いつでも気兼ねなく温泉を楽しめるお風呂付客室も。料理は、素朴ながらも味わい深い津南の田舎料理をいただける。精米にこだわった自家製コシヒカリのおいしさも格別だ。田舎料理の朝食バイキングでは「おふくろの味」を堪能できる。温泉は、かりんのような黄金色をした弱アルカリ性の湯。露天風呂や源泉かけ流しの桶風呂もあり、1泊で6つの湯を楽しめる。
新潟県中魚沼郡津南町外丸丁2274
JR津南駅から徒歩3分
30台
1泊2食付 1万7600円~(2名利用時の1名料金)
IN15時/OUT10時
【客室数】17室
【風呂】内湯:男女各1、露天:男女各1、貸切1
【日帰り入浴】なし
読書を楽しめる「ちとせ文庫」
(左)里山の食材を使った滋味豊かな夕食の一例/(右)和洋室「和の間」
松之山温泉
まつのやまおんせん ひなのやど ちとせ
草津、有馬に並び、日本三大薬湯の一つに数えられる松之山温泉の宿。高温の源泉には基準値の15倍もの温泉成分が含まれており、よく温まることから「熱の湯」ともよばれる。旅情あふれる露天風呂「月見の湯」では、源泉をかけ流しで堪能できる。夕食では、地元の味を集めたオリジナルの前菜や、棚田の米と季節の具材を使った新名物「棚田鍋」が人気。各種取りそろえたおすすめの地酒とともに味わおう。和室や専用温泉露天風呂付など、客室タイプも豊富。
新潟県十日町市松之山湯本49-1
ほくほく線まつだい駅から車で20分。無料送迎バスあり
17台
1泊2食付 1万8150円~(2名利用時の1名料金)
IN15時/OUT10時
【客室数】27室
【風呂】内湯:男女各1、露天:男女各1・入替1、貸切2
【日帰り入浴】温泉&ランチプランあり