中山道・木曽11宿のうち、宿場散策が楽しめる4宿を北から順に巡るコース。江戸時代の面影を色濃く残す木曽4宿にくわえて、渓谷美を望む絶景スポットもご紹介。
中山道・木曽11宿のうち、宿場散策が楽しめる4宿を北から順に巡るコース。移動の中心は旧中山道に沿って山間を走る国道19号。比較的単調な国道だけに、道の駅木曽福島や寝覚の床などに立ち寄りながら馬籠宿を目指そう。立ち寄る宿場は、かつて「奈良井千軒」といわれるほど栄えた奈良井宿、福島宿、古い町並みを保存する先駆け的存在の妻籠宿、島崎藤村の出身地として知られる馬籠宿の4宿。特に奈良井宿と妻籠宿はたくさんの歴史的建造物が残っているので、時間をかけてゆっくりと宿場散策を楽しもう。帰りは馬籠宿から中津川ICへ。途中、少し寄り道をすれば、新茶屋の一里塚や落合の石畳もある。
【春】国道256号は「はなもも街道」ともよばれる。4月上旬~5月上旬には、赤、白、ピンクの3色の花を咲かせる花桃が美しい。
【冬】木曽名物のすんき漬けを使った、すんきそばは冬が旬。
各宿場には旅籠風の宿があり、昔の旅人気分を楽しんでもいい。ドライブコースからは少し離れているが、美肌の湯で知られる昼神温泉に宿泊するのもおすすめ。
約270年、問屋を務めた家を公開
かみといやしりょうかん
奈良井宿で馬の手配や荷物の受け継ぎなど、人馬の継ぎ立てを行う問屋を務めていた旧手塚家の住宅を資料館として開放。建物は国の重要文化財に指定されている。
中山道・木曽谷の交通の要衝
ふくしませきしょあと・ふくしませきしょしりょうかん
江戸幕府が設置した中山道の碓氷、東海道の箱根・新居とともに日本四大関所の一つとされた関所跡と関係資料を展示した資料館。館内には通行手形や取り締まりのために備え付けられていた武具など、興味深い品や資料を展示している。
独立峰・木曽御嶽山を仰ぎ見る
みちのえききそふくしま
展望用のウッドデッキなどからの眺めが最高。信州サーモンが人気のレストラン、地場野菜が揃う直売所などがある。
長野県木曽郡木曽町福島4061-1
直売所と売店は8時30分~17時、レストランは11~15時LO(土・日曜、祝日は7~10時の朝食バイキングあり。バイキングは冬期休)
無休(1~3月は水曜休)
57台
浦島伝説も残る渓谷美は木曽八景の一つ
ねざめのとこ
木曽川の激流が巨大な花崗岩を削り、奇岩が連なる名勝。白い岩肌と川面のエメラルドグリーンの対比も見事。名前の由来は帰ってきた浦島太郎が玉手箱を開けてしまい、それまでの出来事が夢のように思われ目が覚めたという伝説から。町営駐車場からは、寝覚の床美術公園を通って徒歩約20分。寝覚の床を一望する臨川寺から入場する場合は要拝観料(臨川寺入口横に民間無料駐車場あり)
妻籠宿の歴史を今に伝える3つの施設
なぎそまちはくぶつかん
妻籠宿は中山道と伊那街道が交差する交通の要衝で、現在でも往時の雰囲気を色濃く残す宿場。南木曽町博物館は本陣、脇本陣奥谷・歴史資料館の3施設の総称。本陣は代々島崎氏が務めていた屋敷で、藤村の実兄・広助の代に建物は壊されたが、平成7年に復元。脇本陣奥谷は明治10年(1877)に建て替えられた総檜造りの建物で、国の重要文化財。奥谷は屋号。脇本陣奥谷と一緒に見学する歴史資料館は宿場の往時の様子を伝える。
長野県木曽郡南木曽町吾妻2190
3館共通券700円(妻籠宿本陣入館300円、脇本陣奥谷・歴史資料館入館600円)
9~17時(入館は~16時45分)
年末年始
第2駐車場利用377台(有料)
本陣は藤村の生家、書斎の復元も
とうそんきねんかん
木曽11宿の最南端、坂道が多く、坂道の宿場と称される馬籠宿。本陣跡は島崎藤村の生家で、現在は藤村の作品原稿などを展示する記念館に。
岐阜県中津川市馬籠4256-1
入館500円
9~17時(12~3月は~16時、入館は閉館の15分前まで)
12~2月の水曜
無料駐車場のBゾーンなど利用300台(無料)