そば処として知られる信州には、そば店も多く、どこに行けばいいか迷うほど。各エリアには素材や製法にこだわった名店とよばれる店がある。地元の人も足繁く通う人気店をご紹介!
そばの栽培は5世紀ごろから、そばを細い麺状にする「そば切り」は16世紀ごろに木曽路が発祥といわれている。昼夜の寒暖差と水はけのよい高原の土壌によって良質なそばが栽培される信州。生産量は北海道に次いで全国第2位。
990円
粗挽きのそば粉と清冽な水を合わせて打つ二八そば。豊かな香りが特徴
旧軽井沢
かわかみあんほんてん かるいざわ かわかみあん
テラス席を備えるモダンな店。そばは毎日使う分だけを自家製粉して仕上げる。こだわりのだしとかえしで作る辛めのツユとの相性も抜群だ。一品料理や地酒・ワインも豊富に揃っている。旧軽ロータリーの目の前にあるおしゃれなそば店。
1480円
細めでコシの強いざるそばの上に、とろろと金粉がのった、見た目も華やかな一品
430円
そば粉を水で溶いて味噌をぬり焼いたもの。信州の懐かしい伝統食
安曇野
そばどころ じゆうあん あさかわ
安曇野産・北海道産・茨城県産のそば粉をブレンドして打った二八そばは、風味豊かでのど越し抜群。薬味で出されるわさびの花と茎のおひたしも味のアクセントに。大町にあった土蔵の一部を移築して建てられた店内は、絵画などでセンスよく飾られた和モダンな雰囲気。窓からは豊かな自然を望める。
1320円
10~11 月にはケシ(写真手前)などが登場する。かつお節でだしをとったすっきりしたツユが細麺とよく合う
季節によって変化するそば粉の状態を見極めて打つ
蓼科
いしうすびきてうちそば みつくら
八ヶ岳や北海道、茨城などのそば粉をブレンドし、そば粉10に対し小麦粉2の割合で手打ちした“外二そば”が味わえる。季節の変わりそば1320円は、春は桜、冬はユズなど季節の素材を取り入れている。店内の一角には薪ストーブも。
1100円
やや細めで角が立った香り高いそばは、甘めであっさりのツユと合う。だしのとり方は門外不出
長野
かどのだいまる
300年以上の歴史を誇る老舗。長野を中心とした国産粉で打つそばは、のど越し・食感・風味の三拍子揃った逸品。善光寺の表参道に面した店頭で職人がそばを打つ姿は善光寺名物の一つ。明治初期の建物を生かした落ち着く店内。
1200円
風味や香り、食感のバランスが秀逸。松本産醤油を3種ブレンドしたツユとも好相性だ
松本
のむぎ
夏はざる、冬はざるとかけのみ。そば以外は置かないメニューに店主の強いこだわりがうかがえる。そばは辰野町の約20軒の農家に指定の品種を栽培依頼。九割で打ちあげ、そばの風味とのど越しの絶妙なバランスを生む。昔ながらの雰囲気を今にとどめ、10名ほどが座ればいっぱいになる小ぢんまりとした店だ。
830円
戸隠そばは、馬蹄状に盛る「ぼっち盛り」とよばれる独特の形。細めでのど越しがいい
戸隠
そばどころ よつかど
戸隠神社宝光社の近く。厳選された地粉を使用し評判の店。細めでもしっかりとしたコシとのど越しの良さが自慢。新そばの季節のみ、風味の強い十割そばを提供。創業から続く味を守っている。店内はテーブル席と小上がり席があり広々としている。