天文19年(1550)の大航海時代、ポルトガル船が初めて平戸港に入港。ザビエルがキリスト教を伝え、スペインやオランダとの貿易がスタートし、西洋文化が花開いた。江戸時代以降は松浦藩の城下町として栄えた、異国情緒あふれる街並みを歩こう。
【問合先】
平戸市観光案内所
【電】0950-22-2015
❶寺院と教会が混在する、平戸らしい風景/❷県指定文化財のオランダ船船首飾木像/❸禁教時代に国外追放された娘が書いた「じゃがたら文」/❹館内には日本の海外交流史を伝える貿易品の数々を展示
現代に蘇った大航海時代の洋風建造物
ひらどおらんだしょうかん
日本初の和洋折衷建築物として寛永16年(1639)に完成したオランダ商館の倉庫を平成23年(2011)に復元。江戸時代の禁教令後、商館は長崎の出島へ移転した。外観や構造はオランダ、屋根などの一部に日本建築の技術が見られる。
バス停平戸桟橋から徒歩5分
平戸市大久保町2477
入館310円
8時30分〜17時30分
6月第3火〜木曜
平戸港交流広場駐車場利用(2時間無料、入館者には1時間無料駐車サービス券配布)
港からの風を感じながら400年前の石段を歩く
おらんだべい
元和4年(1618)に商館などの目隠しとして築造された石塀。分厚い砂石を平積みし、その上に貝殻と石炭を混ぜて作った漆喰のようなものを塗っている。
ザビエルの記念碑が立つ公園で平戸の街並みを一望
さきかたこうえん
緑いっぱいの広大な敷地にフランシスコ・ザビエル記念碑、三浦按針(ウィリアム・アダムス)の夫婦塚のほか、平戸で初めての教会が建てられたという跡もある。
❶1700年ごろの地球儀で長崎出島から入手したもの/❷大航海時代のポルトガル船の模型
旧藩主邸宅跡で平戸の歴史を体感
まつらしりょうはくぶつかん
明治26年(1893)に建てられた、旧藩主・松浦家の旧邸宅を利用した博物館。日蘭貿易が隆盛を極めた時代の平戸や松浦家の歴史を物語る、史料や遺品を展示。敷地内には抹茶と南蛮菓子が味わえる茶屋「閑雲亭(かんうんてい)」を併設する。安土築城法による高石垣の上に立っている。
宣教師ザビエルを讃えるモスグリーンの教会
ひらどざびえるきねんきょうかい
昭和6年(1931)建造。正面中央に大塔、左側に小塔を配したモスグリーンの建物で、平戸市街地を望む丘の上に立つ。神聖な堂内で美しく輝くステンドグラスは必見。敷地内には、天文19年(1550)から3度にわたり平戸に来訪したフランシスコ・ザビエルを讃える立像が建てられている。
改修により楽しみが増した平戸のシンボル
ひらどじょう
平戸藩主•松浦家の城として、享保3年(1718)に完成。明治時代に廃城となったが、昭和37年(1962)に復元された。2021年の改修後は、デジタルアートや映像で、平戸の歴史を楽しく学べる施設となっている。
気軽に利用できる
ひらどおんせん うでゆ・あしゆ
うで湯とあし湯がセットで楽しめる。平戸温泉は美肌の湯として知られ、しっとりヌルヌルの肌ざわりが特徴。
カフェラテS360円~、日替わりの焼き菓子260円~
まめるくこーひー
コクのあるカフェラテのほか、コーヒー豆(5〜6種類)と抽出方法(6種類)を選んでオーダーするハンドドリップコーヒーS320円〜も人気。テイクアウト可。
ひらどかんこううぇるかむがいど
地元の観光ガイドが平戸やその周辺地域のおすすめスポットを要望に合わせて案内してくれる。対応時間は8時30分〜17時(2日前までに要予約)。
1時間1500円(以降1時間ごとに延長料金1500円、 別途手数料1000円)
れんたるさいくる
平戸市観光案内所などで電動アシスト付き自転車を借りられる。高台にある松浦史料博物館や、平戸ザビエル記念教会などへの坂道も楽々!
ひらどのせいちとしゅうらく
平戸にキリスト教が伝わる以前から続く自然崇拝思想。これに重ねて潜伏キリシタンが独自の信仰を密かに続けた地。「春日集落と安満岳」「中江ノ島」の2つが世界遺産の構成資産として登録された。
棚田が広がる春日集落
かすがしゅうらくとやすまんだけ
古来から山岳信仰の場だった安満岳などを拝み、独自の信仰を続けた集落。一帯に広がる棚田の風景は、16世紀のキリシタン布教時代から変わらない景観が維持されている。春日集落拠点施設「かたりな」では、地元の人たちから集落の魅力などを聞くことができる。
バス停平戸桟橋から約16km
平戸市春日町166-1
8時30分〜17時30分
無休
30台(拠点施設周辺の臨時駐車場含む)
生月島東部や生月大橋周辺から見える
なかえのしま
平戸島の沖合2kmに位置する、長さ400m、幅50mの無人島。禁教時代初期に多くのキリシタンが処刑された。一般の人は上陸不可。