築城の名手・加藤嘉明が築き始めた松山城は、天守を含め21棟もの重要文化財を有している。随所に施された攻防の仕掛けを確認しつつ、登城してみよう。
まつやまじょう
初代藩主・加藤嘉明が慶長7年(1602)から四半世紀をかけて、標高132mの勝山山上に築いた連郭式平山城。現在の天守は安政元年(1854)に再建落成したもので、国内現存12天守のひとつ。城内に21棟もの重要文化財を有している。その複雑で堅固な造りから、防衛に優れた難攻不落の城として名高い。
(松山城総合事務所)
電停大街道から松山城ロープウェイ東雲口駅舎まで徒歩5分
松山市丸之内1
天守観覧520円
天守は9~17時(季節変動あり)
天守のみ12月第3水曜
12台(2時間420円)
トイレもあり休憩にぴったり
ちょうじゃがなる
ロープウェイが到着する広場。茶屋やボランティアガイドの待機所がある。ここから天守までは徒歩約10分。
本丸内には築城時からの石垣が随所に残る
いしがき
当時の技術の高さがわかる、扇のような勾配が美しい石垣。わんぱくだった幼少時の秋山真之が登ったと伝えられる。
敵を筒井門へ誘いこむため設置されたといわれる
となしもん
本丸の大手入口の最初に現存する門。創建当時から門扉がないので戸無門と呼ばれてきた。頭上から厳しい攻撃が仕掛けられる場所。
❶筒井門の扉は楠の一枚板で貴重なもの
❷隠門は城内に仕込まれた数ある奇襲作戦のひとつ
つついもん・かくれもん
筒井門は正面の守りを固める城内最大の重要な門。その東側の死角には、筒井門に攻め入る敵を背後から急襲するための隠門が控えている。
桜の名所としても有名
ほんまるひろば
天守前に広がる見晴らしのよい広場。築城時に2つの峰を切り崩して谷を埋めて造ったという。
天守最上階からは瀬戸内海まで見晴らせる
てんしゅ
現存12天守のなかでも、江戸時代最後の完全な城郭建築といわれ、内部には甲冑など貴重な資料を展示している。
天守観覧520円
松山城へは山麓の東雲口駅から8合目の長者ヶ平駅まで乗れるロープウェイまたはリフトが便利。ロープウェイは10分おきの運行で所要約3分。リフトは所要約6分。リフトの乗車は小学生以上から可能。
(松山城総合事務所)
電停大街道から徒歩5分
松山市大街道3-2-46
往復520円(ロープウェイ・リフト共通)
8時30分~17時(ロープウェイは季節変動あり)
無休
12台(2時間420円)
歴代城主の家紋があしらわれた登城記念符(1枚300円)を天守きっぷ売り場にて販売中。登城記念符を収納できる御城印帳(1冊2800円)もおすすめ。
松山城天守内でVRを体験できる。360度カメラやCG等の技術を用いた臨場感あふれる映像が楽しめ、大人気。愛媛県出身の声優・水樹奈々さんが声を担当。【料金】無料(天守観覧料は必要)
オリジナルARアプリ「攻略松山城」も人気。松山城のさまざまな場所に設置されたマーカーにスマートフォンをかざせば、城内の仕掛けや過去の再現映像を見ることができる。
松山城の夏の風物詩といえば、松山城×ひろしまドリミネーションの特別企画「光のおもてなしin松山城」。長者ヶ平から本丸広場まで色とりどりのオブジェを設置。夢の世界へ出かけてみよう。
夜の松山城が満喫できるイベント
日没から23時まで毎日LED照明でライトアップされる松山城。市街地を一望できる夜景の名所としても人気。※本丸広場の開放時間は5~21時(11~3月は5時30分~)
天守夜間特別営業日に見られる天守からの夜景
人気の「いちご日和さんちのいちごパンケーキ」2013円は季節限定もの
さくらかふぇ
和風な佇まいが目を引く店。スイーツやランチ、夜ご飯と女性好みのメニューを取り揃える。ふわふわな食感が自慢のパンケーキは13時30分~の提供。
リーズナブルな伊予かすりの小物類は、みやげにピッタリ
あーとらぼ かすり
日本三大かすりの一つ、伊予かすりの歴史や製造工程などを紹介したり、小物や雑貨の販売も。藍染め・姫だるまの製作体験もあり(予約優先・有料)。
もとやま秘伝のタレが決めての「宇和島鯛めし」2178円
うわじまたいめし もとやま ほんてん
ロープウェー街に3店舗ある人気の宇和島鯛めし専門店。宇和海でとれた活きのいい鯛に愛媛県産米と、地産地消にこだわった鯛めしが味わえる。
愛媛シルクの発信拠点として注目の的。シルク配合の驚きの商品を発見しよう
えひめしるくしょーるーむ
シルクの生産・加工工程を愛媛県内で構築。県内企業とコラボしたおおず繭せっけん2200円などのスキンケア商品、シルク雑貨、食品などを販売。