きれいな桜もいいけれど、おいしいものははずせない! 吉野本葛や柿の葉すしなど、吉野には奈良を代表するグルメがたくさん。伝統の味から話題の店まで、人気店をご紹介。
1丁分の豆腐に、稲荷ずしが付く
販売スペースでは木綿豆腐320円、絹厚揚げ3個入り300円などが買える
とうふちゃや はやし
上千本にある「林とうふ店」のできたて豆腐を味わえる。国産大豆や吉野大峯山系の水を用いた豆腐は、豆乳濃度が高く濃厚な風味。そんな自慢の豆腐を満喫するなら、湯豆腐膳がおすすめ。豆乳を使ったスイーツもある。明るく居心地のいい店内で半個室の座敷もある。
葛でとろみを付けただしが麺によく絡む
東に面した大きな窓からは中千本の桜が見渡せる
にしざわや
大正時代から続く、昔ながらのたたずまいの食事処。おすすめのくずうどんは、麺に葛を練り込んでおり、つるりとしたのど越しがクセになる。自慢の自家製柿の葉すしとデザートが付く、くずうどん定食でどうぞ。勝手神社の向かいに店を構える。
自慢の柿の葉寿司7個にお吸い物付き
秋には紅葉した柿の葉も使われる。時期などは問合せを
かきのはずし やっこ
柿の葉寿司は、塩サバなどをすし飯にのせ、柿の葉で包んだ押しずし。吉野地方に伝わる郷土料理で、昔はハレの日のごちそうだった。大正時代創業のこちらでは、昔からの製法を守り、ややしっかりとした味に。窓からの眺望も見事。テーブル席のほか座敷席もあり、ゆっくりとくつろげる。
上品な甘さの黒糖の蜜でいただく
おみやげには伝統銘菓の本葛菓子や本葛湯、葛粉、葛ラムネなどを
くずや なかいしゅんぷうどう
吉野本葛菓子の専門店。店頭で葛湯などのみやげ品を販売、奥のカフェで吉野本葛と水だけで作る本葛切りを味わえる。作りたての葛切りは透明感があり、なめらかでプルンプルン。こうした本葛の魅力はすぐに失われるので、店主曰く「賞味期限は10分」。店内は木のぬくもりを感じる、落ち着いた雰囲気。
粒餡をくず餅で包んだオリジナルの葛菓子
本葛と水と砂糖だけで作るやさしい味わいのくず湯700円
吉野山で一番最初にくず餅、くずきりを出した茶店という
ほうこんあん
吉野本葛をはじめ小豆やきな粉など、地元吉野の素材にこだわった葛菓子が味わえる一服処。注文ごとに本葛100%で作る本格的なくずきりをはじめ、くず餅やくず花、くず湯などメニューも豊富。テラス席からは中千本の桜を一望できる。
珍しい葛生菓子と抹茶が付く
テラス席は下千本を望む絶好のスポット!
くずのがんそ やそきち はなやまてん
嘉永4年(1851)創業、中千本に本店を構える吉野葛の老舗の2号店。生葛切りの「吉野天人」は、その名のとおり滑らかな天女の羽衣を思わせる上品な食感。おみやげには愛らしい葛菓子や葛湯が人気。下千本駐車場前にあるシックな印象の花山店。
2日目がおいしい柿の葉すし
ひょうたろう
柿の葉すしは、「当日より翌日に食べる方がサバとすし飯がなじみおいしい」と、主人。すぐ食べるなら事前に予約すれば、その日の分を置いておいてくれる。写真の柿の葉すしは8個入り1250円。
地元で愛され続ける老舗和菓子店
まんしょうどう
農薬不使用の専用農場で栽培のヨモギを使ったこし餡入りの草餅160円など素朴な和菓子が人気。おみやげには栗羊羹1本1080円(ハーフ640円)などを。
専門店のこだわりが光る柿の葉すし
だいよ
やや甘みを利かせたすし飯は粘りがあり、厳選したサバやサケと相性抜群。観桜期などは店内でも食べられるほか、サバ1個160円~で販売している。写真の柿の葉すし(サバ・サケ)は10個入り1750円~。
柚子が爽やかに香る名物すし
きこくや
名物の柚子香(ゆずか)すしは、川魚特有の臭みを抜くため柚子酢に漬け込んだ鮎やアマゴの姿すし。爽やかな香りとともに、吉野川の恵みを味わおう。写真の柚子香さくら鮎すしは1500円。