都心に近いエリアにもかかわらず、緑と水が豊かで、下町の風情も残る清澄白河。近年はおしゃれなカフェや雑貨店が増えているので、散策してお気に入りを見つけてみよう。
▶最寄り駅は地下鉄清澄白河駅。半蔵門線と大江戸線が利用できる。
▶土・日曜、祝日限定で、お台場の日本科学未来館や、豊洲、地下鉄森下駅を30分で結んで、江東区内の観光名所などを巡る急行便のバス「深川シャトル」が運行。清澄庭園前にも停車する。
日差しが差し込む3階のレストランからは、眼下に隅田川が見渡せ、新大橋と清洲橋も見える
隅田川を眺めながらパンと料理のマリアージュ
ふぁーむ とぅ みー しゅがー ふぁくとりー
国内の製糖メーカー「大東製糖」が手掛けたベーカリー&レストラン。1階のベーカリーでは含蜜糖を使ったパンを毎日焼き上げている。3階のレストランでは、コースでパンと料理、紅茶のマリアージュを楽しめる。提供される料理は全国から厳選した食材を使いパンに合うシンプルな味わいのイタリアン。
1.ハーフコース ランチ2200円。パンは5種類でおかわり自由。月替わりの5種類のスプレッドが付く
2.バイオフィリアを取り入れた外観は植物が覆う/3.屋上庭園では購入したパンやドリンクを景色と一緒に楽しむことができる
4.大麦高加水ブレッド プレーン300円。焙煎した国産大麦粉を配合し、究極のやわらかさに/5.ブリオッシュクリームパン280円。千葉県産の卵と北海道産の牛乳を使った自家製カスタードクリームをサンド /6. 体にやさしいお砂糖345円(右)は低GIの砂糖。素焚糖345円(左)は奄美大島産サトウキビ100%の砂糖
店頭の大きなチョコミントアイスのオブジェが目印
ヘルシーでおいしいヴィーガンジェラート
とぅっと きよすみしらかわてん
上質なアーモンドミルクをベースに、乳製品や卵、砂糖を使わないヴィーガンジェラートの専門店。甘さを抑えフルーツ本来の味を生かしたフレーバーは全12種類。オーガニックコーヒーや米粉のクレープもある。
1.パステルカラーのかわいい店内にはイートインスペースも/2.チョコミント(シングルコーン)660円。コーンも米粉を使用/3.BELATOストロベリー(M)980円。オリジナルの飲むジェラート。上には豆乳のホイップクリームがたっぷり。季節ごとの限定BELATOも登場
天井が高く明るい店内。バリスタの手際のよい仕事ぶりも見える
季節ごとにいちばんおいしいコーヒーを提供
ぶるーぼとるこーひー きよすみしらかわふらっぐしっぷかふぇ
サードウェーブコーヒーの先駆けである「ブルーボトルコーヒー」の日本第1号店。ここから清澄白河がカフェの街として有名に。広々とした店内で、注文を受けてからバリスタが丁寧に淹れるコーヒーが味わえる。
1.リエージュ ワッフル641円。オープンからの定番スイーツ /2.ドリップコーヒー712円〜(選んだ豆により価格が変わる)バリスタが一杯ずつドリップする/3.カフェラテ(ICED)657円。日替わりの豆からチョイスでき、牛乳を植物性のオーツミルクに変更可能 /4. ロゴがポイントのシンプルな外観
5.店内でバイヤーが吟味し自社焙煎したコヒー豆を販売
6.MAKOOショッピングバッグS5940円。ドイツからの輸入素材を使ったリサイクルバッグ/7.ストーンマグ(グレー)3300円。MOHEIMとコラボしたマグ。ベトナムの職人の手作り
下町の住宅地にたたずむ2階建てのfukadaso。エイジング加工したトタン板の外観が目を引く
古き良き昭和の雰囲気を今に残した建物
ふかだそう
解体寸前の築60年のアパート兼倉庫だった「深田荘」を平成24年(2012)にリノベーションした。レトロな外観は往時のまま、内装に手を加え地元の憩いの場として再生し、個性的なショップが入居する。
同じ製品でも多くのサイズがあるのが理化学ガラス製品の特徴。見ているだけでも楽しい
学校で見た懐かしいガラス製品がズラリと並ぶ
りかしつ
理化学製品そのものを販売する珍しい専門店。理化学問屋の関谷理化(株)が一般にはなじみの薄い理化学ガラス製品の発信地として開店。インテリアや料理など、アイデア次第で用途が広がる。
1.取っ手付きビーカーBK-7(200㎖)1320円。ビールジョッキやコーヒーカップに /2.万能壺 ルリ(100㎖)3190円。綿棒入れに /3.メスシリンダー(20㎖)1815円。一輪挿しに /4.平底試験管リムツキ30×120、試験管立て2970円(写真の組み合わせ)デスクに置いてペン立てに
倉庫だったため天井が高い店内。イベントを開催することも
ノスタルジックな時間を満喫しよう
ふかだそう かふぇ
fukadasoの1階にあるレトロな雰囲気が漂うカフェ。店内はアンティークなテーブルと椅子がゆったりと配置され居心地がよさそう。手作りのスイーツとコーヒーで疲れた体を癒やしたい。
昔ながらの固めのプリン450円。カラメルも苦めだ。キャラメルラテ580円。コーヒーは深煎りで酸味は少なめ
1.テーブルと椅子がすべて異なるので気分で選んで/2.船で荷物を運ぶときに使われていた外国のアンティークケースもテーブルに
例年4月中旬ごろまで開花の様子が楽しめるサトザクラ
水と石と木々の季節感が美しい庭園
きよすみていえん
大名の下屋敷などを経て、明治11年(1878)に三菱財閥の創始者・岩崎彌太郎の所有となり造園。社員の慰安や貴賓の接待に使った、大泉水を中心とした回遊式林泉庭園が広がる。伊豆石、紀州青石、備中御影石など全国の名石を集めて随所に配置しているのが大きな特徴で、池の水際に配された石の上を渡る磯渡りも楽しめる。
1.3つの島や、数寄屋造りの建物・涼亭を配した大泉水。池の水は雨水でまかなう
2.大泉水の池の端には巨石が置かれ、「磯渡り」とよばれる /3.大正記念館は大正天皇の葬儀で使われた葬場殿を移築した建物。現在の建物は平成元年(1989)に全面改築されたもの
公園側入り口。右はアンソニー・カロ『発見の塔』1991。散策しながら屋外展示も鑑賞したい
国内外のコンテンポラリーアートに触れられる
とうきょうとげんだいびじゅつかん
スタイリッシュな建物は柳澤孝彦氏による設計。現代アーティストによる絵画や彫刻、ファッション、建築、デザインなど幅広い分野の作品を約5700点収蔵し、多彩な展覧会を開催。個性的なアイテムが揃うミュージアムショップなども立ち寄りたい。
(ハローダイヤル)
江東区三好4-1-1木場公園内
地下鉄清澄白河駅から徒歩9分
観覧料は展示会により異なる
10~18時(展示室入場は閉館の30分前まで)
月曜(祝日の場合は翌平日)、展示替え期間
90台(有料)
1.現代美術の流れを展望できるコレクション展示。写真はリニューアル・オープン記念展「MOTコレクション第1期 ただいま/はじめまして」2019年の展示風景/ 2.約27万冊の資料を有する美術図書室
深川の一日を音響・照明などで演出する
こうとうくふかがわえどしりょうかん
「深川」は清澄白河があるエリア一帯。展示室では江戸時代・天保年間(1830〜44)の深川佐賀町の街並みを実物大で再現。長屋や店には生活用具があり、リアリティのある展示になっている。