大塚国際美術館は、5つのフロアに100の展示室があり、1000点以上の作品が展示されている。この壮大なスケールの美術館の全容・おさえておきたい作品をフロアごとに紹介。展示方法の違いと鑑賞前に知っておきたい基本マナーも確認しておこう。
古代遺跡や礼拝堂などの壁画を、環境空間ごとそのまま再現。まるで現地にいるかのような臨場感を味わえる。B3を中心に、12の作品が展示されている。
イタリアの『スクロヴェーニ礼拝堂壁画』を再現
古代から現代にいたるまで、西洋美術の変遷が美術史的に理解できるよう展示されている。古代や中世、バロックなど、時代ごとに6つのグループに分かれている。
ルノワールなど印象派の画家の作品が並ぶRoom69
「時」や「家族」、「食卓の情景」など、昔も今も変わらない普遍的な主題で描かれた作品がテーマごとに集められている。時代や環境ごとの表現方法の違いを比較できる。
Room97には「食卓の情景」を描いた作品が展示される
館内への食べ物の持ち込みは原則禁止。食事は館内に3つあるカフェやレストランで。各フロアに飲み物の自動販売機が設置されているので、適度な水分補給を。
自動販売機の近くにはベンチや椅子があることも
館内では大声で騒いだり、フロアを走ったりしないように。広くて先を急ぎがちになるが、ゆとりをもって鑑賞を。また、『モナ・リザ』など人気作品の前は長々と独占せずに譲り合おう。
広い館内では、迷うこともしばしば
作品との記念撮影はOKなので、『モナ・リザ』との2ショットも可能。他の鑑賞者の迷惑にならないようフラッシュの使用は禁止されている。また、三脚などのカメラ固定具の使用も禁止。
館内数カ所に撮影スポットがあり、フォトスポットマークやカメラを置く台などがある
鑑賞の邪魔になる荷物は、コインロッカーに預けてから見学を始めよう。リターン式のコインロッカーが、正面玄関やB3インフォメーション付近に設置されている。
ミュージアムショップで買い物したものを預けてから展示を見に行くという手もある
館内の通信環境は整っており、どのキャリアの携帯電話でも通話は快適。無料Wi-Fiサービスも利用できる。また、館内各所に充電用の電源ポールがあり、無料で利用可能。
館内には全部で100の展示室がある。展示室入口や、展示室内に部屋番号を記したプレートがあるので、どの部屋にいるか確認しながら見学しよう。
部屋番号のプレートが目印。作品のすぐ横にあることも
一番多い系統展示の作品は、下の階から上の階に向かってだいたい時代順に並んでいる。時代区分は古い順に、古代、中世、ルネサンス、バロック、近代、現代の6つ。
フロア間の移動は6つのエレベーターと、B3~B1を結ぶエスカレーターで。1Fと2Fにはエスカレーターがないので、エレベーターか階段を利用しよう。
床などに示された「順路」に沿うと時代順に見学できる