
慶長14年(1609)に、勇壮かつ華麗な桃山文化を象徴する連立式天守が完成した姫路城。明治・昭和・平成と時代ごとに修理を重ね、現代に受け継がれた純白の姿は、まさに「白鷺城」という愛称にふさわしい。世界遺産や国宝にも名を連ねる白亜の名城へ、いざ出陣!


ひめじじょう
JR 姫路駅から徒歩20分/ 姫路城ループバスで5 分、姫路城大手門前下 車すぐ
姫路市本町68
入城1000円
9~17時
12月29・30日
周辺駐車場利用

5重の大天守は、地下1階〜地上6階建て。白漆喰総塗籠(しろしっくいそうぬりごめ)で真っ白に輝く外壁と、巧みに配された破風のバランスが見事!
大天守の西に位置し、3重3階、地下2階。南面は唐破風の2重屋根で、華頭窓もポイント。
大天守の西北に位置し、3重4階、地下1階。西面には千鳥破風や唐破風を設けている。


姫路城は奈良の法隆寺とともに、日本初の世界文化遺産として登録された城。日本独自の美しい木造建築や、保存状態が良好な城郭形式などが世界から評価されている。

姫路城大天守内観模型(兵庫県立歴史博物館所蔵)

連立式天守を構成する大天守・3つの小天守・4つの渡櫓の計8棟は国宝。城内にある門や櫓など計74棟は、国の重要文化財に指定されている。

入城してすぐの場所に立つ菱の門

開催期間:3月下旬~4月上旬のうちの1日
姫路城は「日本さくら名所100選」の一つにも数えられる絶好の花見スポット。例年、桜のシーズンには観桜会が開かれ、広場では琴や和太鼓などが演奏される。

JR 姫路駅から徒歩20分/ 姫路城ループバスで5 分、姫路城大手門前下車すぐ
姫路城(三の丸広場)
参加無料
10~16時(予定)
開催期間:9月中旬~10月上旬のうちの1日
例年、中秋の名月の日に開催される観月会では、姫路城三の丸広場にステージが設けられ、和楽器の演奏や地酒などの提供、茶席などが開かれる。

※イベントの内容が変更、または中止になる場合あり。事前に要問合せ


純白の天守を照らすライトアップ

庭園の桜並木があでやかに城を彩る

白い城壁に新緑が目にも鮮やか

紅葉が美しいコントラストを生む

雪化粧が施された幻想的な景観


赤松貞範が姫路城を築城。当時は小さな城だったという。

ドラマでも名を馳せた名将の黒田官兵衛が、父親の職隆(もとたか)から引き継ぎ城主に。

中国政略の足場として、官兵衛が羽柴(豊臣)秀吉に姫路城を献上。秀吉指示のもと、3重の天守が完成。

関ヶ原の戦いの後、城主となった池田輝政が大改築を行い、現在にまで続く連立式天守が完成。

池田氏に代わり入封した本多忠政が西の丸を造営し、長男忠刻と千姫のために御殿を建てる。

当時管轄していた陸軍省によって、屋根や城壁の修理が行われた。


大天守、小天守など8棟が国宝に、門や櫓など74 棟が国の重要文化財に指定される。

昭和 31 年(1956)から始まり、長い年月をかけた天守群の大掛かりな解体修理が完了。


17世紀初頭の城郭建築を代表する史跡建造物として、日本初の世界文化遺産に登録。

約5年かけて行った大天守の修理が完了。屋根瓦の葺き直し・壁の塗り替え・耐震補強などを行い、真っ白に蘇った。
