横須賀を起点に、三浦半島を時計回りにぐるっと一周。入り組んだ海岸線やなだらかな丘陵地帯など、変化に富んだ地形を楽しめる。ルートの大半が海の近くを通るので開放感は抜群。距離は長いが1泊2日なら余裕をもって回れるはずだ。
レンタサイクルは、長期利用も可能なSEA-Bikeで調達。電動アシスト付のスポーツタイプなら、多少の上り坂でもぐいぐい進む。写真は旅のスタート地点、SEA-Bike横須賀中央駅ステーション。
海の眺望を満喫しながらのんびりと進もう。条件がよければ伊豆諸島の島々や富士山が見えることもある。解放感抜群の海沿いの道路を軽快に走る(写真)。
ルート上には何カ所か長い上り坂がある。アップダウンがきつめなのは城ヶ島周辺エリア。無理せず自分のペースで進もう。写真は三浦半島南端にある城ヶ島。自転車を駐輪場に停めて徒歩で散策。
市街地を抜けて、風光明媚な海岸線をサイクリング。潮風を感じながら、海の景観を満喫しよう。ルート上にあるフォトジェニックなアートスポットでの記念撮影も忘れずに。
しーばいくよこすかちゅうおうえきすてーしょん
藤沢・横須賀でE-Bikeのレンタルサイクルを展開するSEA-Bike。当日プランだけでなく1泊2日や1週間など長期利用も可能。大容量バッテリーを搭載するスポーツタイプのe-Bikeが揃っているので長距離も安心。台数に限りがあるので予約してから訪れよう。
京浜急行横須賀中央駅から徒歩4分
横須賀市若松町1丁目17-6 オリックスレンタカー横須賀中央駅前店内
1日3080円~、1泊2日5500円など
8~20時
無休
なし
よこすか海岸通りにはアートスポットが点在。いちばん北側にあるYOKOSUKA GENIC STREETでは、全長50mの波型の壁一面に描かれたポップアートを鑑賞できる。
「LOVE」をテーマにしたアート作品
すぐ近くには青いオブジェも
1.海の生き物のたちの骨格標本などを展示/ 2.県立観音崎公園の一角にある
かんのんざきしぜんはくぶつかん
観音崎周辺から三浦半島、東京湾周辺地域の自然を学べる体験型博物館。リアルな自然と生態をテーマに、この地域で見られる動植物や標本などを展示しており、五感を使って動植物の生態を体感できる。各種体験イベントなども開催している。
京急浦賀駅から車で12分
横須賀市鴨居4-1120
大人600円
9~17時(最終入館16時30分)
月曜(祝日の場合は翌日。7・8月は無休)
120台(繁忙期は有料)
【自転車データ】駐輪スペースあり
2024年春、野比海岸に登場した「映える」人気のアート&フォトスポット。海の青とオブジェのピンク色のコントラストが見ているだけでも楽しい。
自動販売機のオブジェとフレームに見立てて撮影するのがポイント
何気なく撮影しただけなのに様になる
1.パンのおいしい香りに包まれた店/ 2.よこすか海軍カレーパン260円/ 3.1番人気のグルメコロッケ299円/ 4.ボリューミーなソーセージを使ったドイツ風サンド356円
ようがんがまぱんこうぼうぶろーとばうむ
ドイツで学んだパン職人によるパンが評判の店。ルヴァンリキッド(自然発酵種)を使い、蓄熱に優れた溶岩窯で焼き上げたパンは芯までふっくらとしており、小麦本来の香りや甘みを楽しめる。店内で次々にパンが焼き上がる様子を見るのも楽しい。
1.島の東側に立つ安房埼(あわさき)灯台/ 2.海岸へは階段でアクセス。潮だまりで生き物観察も楽しめる
じょうがしま
三浦半島の南端に浮かぶ自然豊かな島。島の西側には日本で5番目に点灯した洋式灯台、城ケ島灯台が立つ。島の東側一帯は県立城ケ島公園となっており、公園内のピクニック広場にはとんがり屋根の安房埼灯台が立つ。周辺では海浜植物のハマユウやイソギク、八重咲スイセンなど、季節の花を観賞できる。
京急三崎口駅から車で15分
三浦市三崎町城ヶ島
散策自由
散策自由
散策自由
島内に6カ所あり、計約433台(ワンデーパス500円)
【自転車データ】県立城ケ島公園の第一駐車場に駐輪スペースあり、バイクラックあり
島の西側、城ケ島灯台周辺に食事処が集まっている。マグロを中心とした魚介類を使った定食や丼など、ボリューム満点の食事を楽しめる。
1.1階の「さかな館」には海産物や加工品がずらり/ 2.マグロの加工品はおみやげに最適
うらりまるしぇ
とれたての魚介や野菜など、三浦半島の食材が集まるにぎやかな市場。1階の「さかな館」には12店舗ほどが集まっており、鮮魚や水産加工品などを販売。2階の「やさい館」では、朝どれ野菜を販売するほか、飲食コーナー「うらりテイスト」では季節のフレッシュジュースが人気。隣接する交流広場ではBBQも。
京急三崎口駅から車で15分
三浦市三崎5-3-1
9~17時(日曜は7時~。店により異なる)
無休
470台(1時間240円~)
【自転車データ】駐輪スペースあり
1.木造3階建ての趣ある建物/ 2.純和風の「菊の間」/ 3.すべての料理にマグロを使った「まぐろづくし梅コース」/ 4.オリジナルの味を伝える「まぐろかぶと焼」
みさきかんほんてん
明治41年創業、三崎港の正面に立つ老舗料理旅館。日本で初めて「まぐろかぶと焼」を陸で調理した店として名高い。夕食は、マグロのさまざまな部位を巧みに調理した「まぐろづくし」を提供。長い伝統を受け継ぐ味わいを堪能できる。宿泊は2名から。
京急三崎口駅から車で15分
三浦市三崎5-2-9
1泊2食付1万8840円~(2名利用時の1名料金)
11室
近隣の駐車場を利用
【自転車データ】うらりマルシェ駐輪場を利用、屋内玄関スペースでも保管可
半島の西側を北上し、ソレイユの丘へ。ランチを済ませたら海岸線の道に出て、独自の文化を育んだ葉山を目指す。ここからゴールの横須賀までは交通量が多い。最後まで慎重に走ろう。
1.大型アスレチック屋上の展望台からソレイユの丘のパノラマ風景を一望/ 2.園内のVENTO LEONEでは薪窯で焼き上げるピッツァを味わえる/ 3.スリル満点のジップライン1回1600円/ 4.カピバラやカンガルーたちとふれあえるアニマルヴィレッジ。入場800円
ながいうみのてこうえんそれいゆのおか
広大な敷地にアトラクションや体験施設、動物ふれあい、グルメなどが凝縮した複合型エンターテインメントパーク。30以上のアトラクションや10の飲食施設、キャンプ場やショップなどがあり、1日たっぷり遊ぶことができる。入場が無料なのもうれしい。
京急三崎口駅から車で12分
横須賀市長井4丁目地内
入場無料(アトラクションは別途)
9~18時(12~2月は9時30分~17時。イベントなどにより変更の場合あり)
無休
1700台(平日1050円、土・日曜、祝日1200円)
【自転車データ】第1駐車場に駐輪スペースあり
次のスポットまでは1時間超えのライドになる。ソレイユの丘には食事処や手軽に食べられるスイーツが揃っているので、移動前に軽く小腹に入れておくのがオススメ。
1.国道沿いに立つ三角屋根の建物/ 2.クリームパン430円には生乳のカスタードクリームがたっぷり/ 3.やさしい甘さの白あんぱん430円/ 4.ゴーダチーズをたっぷり使ったチーズのパン480円
さんかくやねぱんとこーひー
森戸海岸近くに立つ葉山で人気のパン屋さん。「毎日食べていただけるようなシンプルなパンとコーヒーを」をコンセプトに、店内で焼き上げるパンや自家焙煎のコーヒー提供。居心地のいいカフェスペースやテラス席があり、イートインもできる。
1.鎌倉時代に創建され、400年以上の歴史を誇る本殿/ 2.古くからみそぎが行われていたという海岸に続く「みそぎ橋」
もりとだいみょうじん(もりとじんじゃ)
源頼朝公創建の葉山の総鎮守。古来より開運厄除や良縁、子宝安産の神様として親しまれてきた。境内には葉山町の重要文化財である本殿や安産の信仰が篤い水天宮などが立つ。神社裏手の岩上にある頼朝公ゆかりの千貫松は、絶景スポットとしても知られる。
1.裕次郎灯台と名島の鳥居が前半のハイライト/ 2.日本のマリンスポーツの発展を支えた歴史あるマリーナ
はやままりーな
昭和39年(1964)開業、日本有数の歴史あるマリーナ。富士山を遠望する絶好のロケーションにあり、各種イベントが開催されている。大スター、石原裕次郎の名を冠した裕次郎灯台などを巡る「江ノ島・裕次郎灯台周遊クルージング」では、優雅にクルーズを楽しむこともできる。
京急逗子・葉山駅から車で10分
葉山町堀内50-2
【江ノ島・裕次郎灯台周遊クルージング】
3800円
1便:11時~、2便:13時30分~、3便:15時~(※11/16~3/15の平日は1便・2便のみ運航) 所要45分
火曜、12月中旬~3月中旬の水曜(最小出航人数大人6名、気象状況により決行あり)
有料駐車場あり
【自転車データ】有料駐車場奥に駐輪スペースあり
葉山から横須賀までは交通量が多い道路やトンネルなどを通る。最後まで気を抜かずに慎重に走ろう。冬など日が短い時期は横須賀到着時には暗くなっているので、立ち寄り場所や滞在時間を調整して早めに走り終わるようにしたい。
逆走(右側走行)は大変危険で法律違反。「自転車を除く」表示がない場合には一方通行の進入禁止路も逆走になる。また、歩道走行時は歩行者を優先し、いつでも止まれる安全速度を保とう。とくに小中学校に面する道路(スクールゾーン)を走る際は、児童に配慮した安全走行を心がけよう。
「止まれ」表示のある場所では必ず道路に足を付けて一時停止を忘れずに。信号機が青になっても左右の安全確認をしてから発進を。
目立つ明るめの服装で走ろう。暗曇天でも前照灯(ライト:白色)、反射器材と合わせて尾灯(テールライト:赤色)の点灯をするとより安全。とくにトンネルや暗い道、夜間には必ず点灯(点滅は違反です)し、慎重に「ゆっくり走る」ことを心がけよう。
酒気帯び運転やブレーキ不良自転車運転、携帯電話使用運転、傘差し運転などはすべて危険運転になる。酒気帯び者への自転車の提供や運転する者へ酒類を提供した人も罰則の対象となるのでお酒を飲んだら自転車には乗らないよう徹底を。
事故や転倒時に備えて「頭部を守ること」がとても重要。できれば手袋着用がおすすめ。自転車用ヘルメットの安全性を示すマーク(SGマーク、JCF公認/推奨マーク、CEマークなど)の付いているものを選ぼう。