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【インド】本場でのカレーの食べ方:ターリーとミールスの違い、おすすめの主菜、屋台情報も

地場の旬の食材を食べ、体調に合わせたスパイスを巧みに用い、身体を温める食材と冷やす食材を使い分ける……。インドの伝統医学に基づいた知恵が、食文化にも垣間見られる。単なるカレーだけじゃない、奥深いインドの美食を堪能しよう。

まずは定食をオーダーしようの見出し

数種類のカレーとおかず、デザートがセットになったお得な定食。北インドでは「ターリー」、南では「ミールス」とよばれる。地方ごとの食材や調理法の特徴が出やすいので、本場のインドカレーを知るなら、まずは定食を注文しよう!

ベジタリアンメニューにも注目の見出し

ヒンドゥー教は不殺生を旨としており、肉を口にしないベジタリアン(菜食主義者)も多い。特に、西インドはベジタリアンが多い地域だ。店によっては、メニューが「Vegetarianベジタリアン」、「NonVegetarianノンベジタリアン」に分かれていることも。さっぱり食べたい場合はベジ、しっかり食べたい場合はノンベジと使い分けよう。

ベジタリアンのターリーの画像

北インドのベジタリアンのターリー。タンドーリー料理は入れず、ヨーグルトなどでたんぱく質を補う

主菜を変えてアレンジの見出し

日本でもチーズやガーリックなどさまざまな味のナンが食べられるインド料理店が増えているが、本場にはさまざまな主食がある。ごはんも白いもの以外に、スパイシーな炊き込み風、野菜と炒めたピラフ風などバリエーションが豊富だ。

チャパティーの画像」にしてください

チャパティー Chapati

全粒小麦粉を水でこね、薄く伸ばしてフライパンで焼いたロティ(パン)

ミッシー・ロティの画像

ミッシー・ロティ Missi Roti

トウモロコシの粉を練り、油を使わずに焼いたロティ。特に冬に多く食べられる

プーリーの画像

プーリー Puri

全粒小麦粉を水でこね、丸めて伸ばし油で揚げたパン。中が空洞になっている

チキン・ビリヤニの画像

チキン・ビリヤニ Chicken Biryani

スパイスの効いた鶏肉とナッツ類が入ったご飯。インディカ米を使用する

ターリーの見出し

北インドは伝統的に肉を食べる習慣があり、鶏肉や羊肉を使う。タンドールとよばれる土釜を使ったタンドーリー料理も定食によく登場する。パーパルという前菜、旬の野菜や季節の食材を使ったカレー、ダールという豆で作るドロッとしたスープが入る。小麦で作ったナンやチャパティーで食べるのが定番。

ターリーの画像

1.デザート 男性も大好きなデザートは必ず入る
2.ダール 黒豆や黄豆などを使う定番の豆スープ
3.旬の野菜のカレー オクラやキャベツなど、野菜は何でもカレーの具材に
4.店定番のカレー バター・チキン、ホウレン草カレーなどが定番(写真は2種)
5.タンドーリーチキン ノンベジのターリーにはタンドーリー料理がよく付く
6.サラダ 生野菜なのでお腹が心配な人は避けよう
7.ライス 北ではナンなどが定番だが、ご飯が付くことも
8.パコラ 野菜を使用したインド版天ぷら。写真はジャガイモの天ぷら
9.ナン タンドールで焼き上げるナンはどこも店の手作り
10.パーパル 豆をペースト状にして乾燥・焼いたもの。パリパリ食感が◎

ミールスの見出し

南インドはベジタリアンが多いため野菜や豆が多く使われ、海に近い街では魚介系のカレーもよく食べられる。水分量の多いさらりとしたカレーをご飯で食べるのが一般的。別添の大きなバナナの葉を器にする。

ミールスの画像

1.豆と野菜のカレー ココナッツミルクが入り、まろやかな味付け野菜のカレー
2.野菜のカレー ホウレン草、オクラなどが定番(写真は2種)
3.ダール 豆のスープ。ツール豆やムング豆がよく使われる
4.デザート ミルク団子やミルク粥などが定番(写真は2種)
5.ヨーグルト ちょっと固めでアイスクリームのような食感
6.店定番のスープカレー タマリンドが入った酸味のあるものと辛い味付けの2種類が主流

カレーの見出し

地域性豊かなカレーは、季節によって旬の食材を使い、調理法もさまざま。ヨーグルトのカレーなどユニークなものも!

バター・チキンの画像

バター・チキン Butter Chicken

トマトやバター、生クリームにカシューナッツが入ったまろやかなカレーに、タンドーリーチキンが入る定番料理。甘辛くまろやかな味

エッグ・カレーの画

エッグ・カレー Egg Curry

タンパク源に肉ではなく玉子を使ったシンプルなノンベジ・カレー。茹でた玉子が丸ごとごろりと入っているのが特徴

パーラク・パニールの画像

パーラク・パニール Palak Paneer

ホウレン草とカッテージチーズ(パニール)入りの定番ベジ・カレー。辛くないものもあるので日本人の口に合いやすい

ベジタブル・コフタの画像

ベジタブル・コフタ Vegetable Kofta

野菜の団子がごろごろ入ったカレー。コフタとは団子のことを意味する。ノンベジのメニューでは肉団子になる

ラール・マースの画像

ラール・マース Laal Maas

ラム肉を長時間じっくりとスパイスに漬け込んで調理するラジャスタン名物の辛いカレー

アールー・ピャーズの画像

アールー・ピャーズ Alu Piaz

ジャガイモとタマネギが入ったシンプルな野菜カレー。ラジャスタン料理の定番メニュー

パニール・コルマの画像

パニール・コルマ Paneer Khorma

北~西インドでよく食べられる、チーズ入りのヨーグルトカレー。ほんのり甘いので辛いのが苦手な人に◎

ビンディー・マサラの画像

ビンディー・マサラ Bhindi Masala

インドではオクラをよく食べるので、炒め物やカレーも定番。スパイシーな味付けのものもある

肉・魚の見出し

北インドのタンドーリー料理やカバブは定番。牛肉は宗教上の理由で食べないため、鶏や羊肉がよく使われる。海沿いの街では魚料理も楽しめる。

タンドーリーチキンの画像

タンドーリーチキン Tandoori Chicken

ヨーグルトや香辛料に漬け込んだ骨つきチキンをタンドールという土鍋でじっくり焼いた、北インドの名物料理

シーク・カバブの画像

シーク・カバブ Seekh Kabab

マリネしたミンチや野菜を串に刺してタンドールで焼いたもの。インドでは羊肉を使うのが一般的

シャミ・カバブの画像

シャミ・カバブ Shami Kabab

羊肉のミンチに豆や野菜を練り込み、油で揚げたインド版コロッケ。特製のタレを付ける

ポンフレットの画像

ポンフレット Pomfret

ムンバイなど西インドでよく食べられるマナガツオ。写真は蒸し焼にしたもので、少し辛め

軽食の見出し

食欲がないときや小腹が減ったときにスナックとよばれる軽食が最適。街には屋台販売も多く、手軽におやつ感覚で買って食べてみてもいい。

マサラ・ドーサの画像

マサラ・ドーサ Masala Dosa

小麦粉を薄く伸ばして焼いた生地に、ターメリックとつぶしたジャガイモを入れた料理。スパイシーなタレが付くことも

サモサの画像

サモサ Samosa

つぶしたジャガイモにグリーンピースなどの具とマサラを混ぜ、小麦粉の皮に包んで揚げた定番スナック

パニ・プリの画像

パニ・プリ Pani Puri

プーリーの中央にジャガイモや豆を入れ、甘いソースと、チリとライムのさっぱりしたソースをかける

ウトゥパムの画像

ウトゥパム Uthappam

米粉で作ったお好み焼のようなもので、南インドの定番スナック。写真はトマト、タマネギ入り

屋台の基本情報の見出し

ムンバイで見つけたスナックの屋台


どんな屋台がある?

焼きトウモロコシなどの軽食を売る屋台や、チャイ、ライム・ソーダ、ラッシーなど飲み物を売る屋台がある(季節や地域によって異なる)。

屋台のここに注意!

生水や氷を使う飲み物や、火が通っていない食べ物は避けたい。また、油が悪かったり、器が清潔でなかったりする場合もあるので注意を。

支払いは現金だけ?

クレジットカードは使用できない。また高額紙幣で支払うと「おつりがない」と言われることもあるので小銭を用意しよう。

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●このページは『るるぶインド』のコンテンツを元に作成しています。 ●掲載のデータは2024年4~5月時点のものです。その後の移転、閉店、料金改訂などにより記載の内容が変更になることや、臨時休業等で利用できない場合があります。 ●各種料金には別途サービス料などが加算される場合があります。 ●掲載の電話番号は特記以外、現地の番号です。すべて市外局番から記載しております。日本から発信する際はインドの国番号を加えてご利用ください。 ●原則として定休日のみを表示しています。年末年始、国の祝祭日は省略。諸事情により休館・休業日が変更する場合もあります。


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